Blossom Dearie - Soubrette Sings Broadway Hit Songs
(Verve, 1960)

『お転婆娘がブロードウェイ・ヒットを歌う』と題したこのアルバムで、ブロッサム・ディアリーは選ばれた多くの軽妙なミュージカル・ナンバーを力むことなく洒脱に歌っている。

 1. "Guys and Dolls" (Guys and Dolls)
 2. "Confession" (The Band Wagon)
 3. "Rhode Island Is Famous for You" (Inside U.S.A.)
 4. "To Keep My Love Alive" (A Connecticut Yankee)
 5. "Too Good for the Average Man" (On Your Toes)
 6. "The Gentleman Is a Dope" (Allegro)
 7. "Always True to You in My Fashion" (Kiss Me Kate)
 8. "Napoleon" (Jamica)
 9. "Life Upon the Wicked Stage" (Show Boat)
10. "The Physician" (Nymph Errant)
11. "Love Is the Reason" (A Tree Grows in Brooklyn)
12. "Buckle Down, Winsocki" (Best Foot Forward)


THE PHYSICIAN

Once I loved such a shattering physician,
Quite the best-looking doctor in the state,
He looked after my physical condition
And his bedside manner was great!

When I'd gaze up and see him there above me,
Looking less like a doctor than a Turk,
I was tempted to whisper, "Do you love me,
Or do you merely love your work?"

He said my bronchial tubes were entrancing,
My epiglottis filled him with glee,
He simply loved my larynx
And went wild about my pharynx,
But he never said he loved me.

He said my epidermis was darling
And found my blood as blue as can be,
He went through wild ecstatics
When I showed him my lymphatics,
But he never said he loved me.

And though, no doubt,
It was not very smart of me,
I get on a-wracking of my soul,
to figure out why he loved every part of me,
And yet not me as a whole.

With my esophagus he was ravished,
Enthusiastic - to a degree,
He said 'twas just enormous,
my appendix vermiformis,
But he never said he loved me.

He said my cerebellum was brilliant,
And my cerebrum far from N G,
I know he thought a lotta
My medulla oblongota,
But he never said he loved me.

He said my maxillaries were marvels,
And found my sternum stunning to see,
He did a double hurdle
When I shook my pelvic girdle,
But he never said he loved me.

He seemed amused,
When he first made a test of me
To further his medical art.
Yet he refused,
When he's fixed up the rest of me,
To cure that ache in my heart.

I know he thought my pancreas perfect,
And for my spleen was keen as can be,
He said, of all his sweeties,
I'm the sweetest diabetes,
But he never said he loved me.
No he never said he loooeeeved...

He lingered on with me till morning
And when I went to pay him his fee
He said, "Don't be funny,
It is I who owe you money" Ah!
But he never said,
No he never said, no he never said he loved me


かつて私はとても素敵な内科医を愛した、
この国一番のすごくハンサムなお医者さん、
彼は私の健康状態を見た
彼のベッド脇のマナーは偉大なものだった!

私が見上げて上にいる彼を見ると、
医者というよりトルコの王様のようだった、
私は惹かれて囁いた、『私を愛しているの
それとも単に仕事を愛しているの?』

彼は私の気管支は魅惑的だと言った、
私の喉頭蓋は彼を歓喜で満たした
彼はただ私の喉頭を愛しただけ
そして咽頭に夢中になった、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。

彼は私の表皮が素敵だと言った
そして私の血がとても高貴な青いことに気づき、
彼が激しい恍惚を味わったのは
私がリンパを彼にを見せた時、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。

それでも、疑いもなく、
あまり賢明ではなかったことに、
私は魂を苦しめられたのは
なぜ彼が私のあらゆる部位を愛しているのに、
でも、私そのものは愛していなかった理由を知ろうと。

彼は私の食道にうっとり、
熱烈に、そこそこに、
彼が言ったのは、素晴らしきは、
私の虫垂、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。

彼は私の小脳は洗練されており、
そして私の大脳はNGどころか遥か素晴らしいと、
私が知っているのは彼が深く考察したこと
私の延髄を見たときに、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。

彼は私の上顎骨は驚異だと言った、
そして私の胸骨は唖然とさせるものだと、
彼は二度跳びをしたのは
私が骨盤帯を揺らしてみたら、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。

彼は楽しんだようだったのは、
初めて私を検査した時
彼の医術をさらに発展させるべく。
それでも彼が拒否したのは、
私の残りの部位である心の痛みを
治癒しようとした時。

彼が私の膵臓が完璧だと考えたのは知っている、
それに私の脾臓は可能な限り鋭かったと、
彼は、とても甘い声で言った
私は最も甘い糖尿病だと、
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。
そう彼は一度も私をあーいしているとは言わなかった。

彼は朝まで私と一緒にいた
そして私が支払いに行ったとき
彼は言った、『冗談を言うなよ、
あなたにお金を借りたのは私です』 ああ!
しかし彼は決して言いませんでした。
でも彼は一度も私を愛しているとは言わなかった。
そう彼は一度も私をあーいしているとは言わなかった。


(原歌詞は 歌詞紹介のページ を参考に)

※ 多音節の医学用語を巧妙に押韻した、コール・ポーター得意のリスト・ソング形式によるコミカルな哀歌。

ブロッサム・ディアリーのアルバム・タイトルには "ブロードウェイ" という言葉が使われているが、この歌は英国ロンドンのミュージカル Nymph Errant (1933) で主演のガートルード・ローレンスが紹介したもので、アメリカに上陸したのは 1982年にオフ・ブロードウェイで Nymph Errant が上演されるまでの事だった。
(SecondHandSongs によるパフォーマー・リスト参照)



作詞・作曲: コール・ポーター Cole Porter
出典: ロンドン・ミュージカル Nymph Errant (1933)

YouTube
■ ブロッサム・ディアリー
■ ジュリー・アンドルーズ : ガートルード・ローレンスの伝記映画 Star (1968) のクリップ
■ ガートルード・ローレンス
■ パール・ベイリー


2023/10/15 訳


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