WHEN A WOMAN LOVES A MAN

［ヴァース］
男にとって愛とは、ちょっと特別なことに過ぎない、
取るかほおっておくかなんて、彼の気まぐれ次第。
女にとって愛は心の奥底からの思いを意味している・・・
彼女は彼のために一生を捧げたいと思うもの。

［リフレイン］
もしかして彼は
他の男と同じように
やれる事は大差ないかもしれないけど；
でも彼女が気にすると思うかい？
女が男を愛した時は。

彼女はただ付いていくだけ
楽な時も辛い時も変わりなく
彼に幸運が訪れるまでずっと・・・
いつだってそんなもんさ
女が男を愛した時は。

彼女は彼が強くなりかけると
真っ先に彼を称賛するし、
彼女は何もかもがうまくいかなくても
最後の最後まで彼を非難することもないのさ、
そんな一方的なゲームを二人はしているけど、
女ってそんなおかしな存在なのさ。

彼女に『君は馬鹿だね』と言ってごらん、
答えは、『そうよ知っているわ、
でも彼を愛しているの』に決っているさ。
そんなものなのさ、
女が男を愛した時は。




ペギー・リーのアルバム I Like Men
タイトルが示すコンセプトで選曲されているが、この歌同様ダメ男への一途な愛が歌われた Good-For-Nithing Joe, My Man, Bill などが含まれたスウィンギーなアルバム。

※　1930 年にファニー・ブライスが映画で歌ったビリー・ローズ＆ラルフ・レインジャー作の同名曲はあるが、これは 1934 年の作品で、映画やミュージカルとは関係ないらしい。
特にヒットした歌でもないが、ビリー・ホリデイ＆レスター・ヤングの録音 (1938) で知られている。

作曲のゴードン・ジェンキンズは 1940 - 1950 年代に編曲、楽団指揮、プロデューサーなどでビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、ウィヴァーズ、ナット・キング・コール、フランク・シナトラなどの録音に関わったが、この歌を作った時はダンス・バンドのアイシャム・ジョーンズ楽団にいた。
バーニー・ハニゲンはクーティー・ウイリアムズとともにセロニアス・モンクのバップ曲 Round About Midnight をポピュラー化した 'Round Midnight でも知られている。作詞家としてはメリー・マーティン、ユル・ブリナー主演のブロードウェイ・ミュージカル Lute Song (1946)、作曲家としてジョニー・マーサーとの共作で、カーメン・マクレーも歌った Bob White や Fare Thee Well to Harlem （ジャック・ティーガーデン録音）, Dixieland Band (ヘレン・ウォード＆ベニー・グッドマン録音）などの曲を残している。



アビー・リンカンの That's Him
これも男への一途な愛を歌ったコンセプト・アルバムで When a Woman... をアビーはヴァースから歌っている。なお、アルバム・ジャケット裏に印刷された作者クレジットは Rose - Grainger となっているが間違いだろう。
このアルバムに含まれる Happiness Is Just a Thing Called Joe, My Man, I Must Have That Man, Porgy, Can't Help Lovin' Dat Man なども同じような内容の歌。

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作詞： ジョニー・マーサー Johnny Mercer
作曲： ゴードン・ジェンキンズ、バーニー・ハニゲン Gordon Jenkins, Bernie Hanighen (1934)

CD, LP
● アビー・リンカン Abbey Lincoln : That's Him (Riverside)
● アン・バートン Ann Burton : Misty Burton (CBS)
● ビリー・ホリデイ Quintessential Billie Holiday vol. 5 (CBS)
● メレディス・ダンブロシオ Meredith d'Ambrosio : South to a Wamer Place (Sunnyside)
● ペギー・リー Peggy Lee : I Like Men (Capitol)
● シルヴィア・シムズ Sylvia Syms : Songs of Love (MCA)
● トニー・ベネット Tony Bennett : ビリー・ホリデイに捧ぐ (SME)

YouTube
■　ビリー・ホリデイ (1938)

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2013/04/01 訳

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