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HAPPINESS IS JUST A THING
CALLED JOE

［ヴァース］
空にはもう雨雲もなく、作物が枯れることもない。
青い鳥のつま先を捕らえ、虹の端っこをつかんだ。
瞳が輝いている、一人の男
黒魔術がこの私の心に乗りうつった。


［リフレイン]
ジョーと呼ばれたこの人は幸せそのもの。
ライラックの花を開かせる微笑を浮かべている。
天使たちにため息をつかせる方法を知っていて
　愛しいジョーが逝くと知ったら彼らはそうするわ。
いつか、ほの暗い天国の小屋になにもないテーブルで、　
彼が私にキスすると、いたるところがクリスマスになり
苦悩は消え去り人生は楽になるの。
彼は私をとても好きなのか、
それだけが気がかり。
ジョーと呼ばれたこの体は幸せそのもの。
愛しいジョー、ああ、愛しいジョー。



※　舞台ミュージカル Cabin In The Sky の映画化に際して追加された歌だが、ヴァースは映画では歌われていない。

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映画 Cabin In The Sky 紹介

ギャンブル好きなジョゼフ・"リトル・ジョー"・ジャクソンは、信心深い妻のペチュニアにもうギャンブルは行わないと約束する。しかしジョーは妻とともに来た教会から抜け出して、ギャンブル仲間にせかされてカジノに行くが揉め事が起きて拳銃で撃たれる。

しかしジョーは妻の看病もむなしく死んでしまう。魂だけになったジョーはギャンブル仲間そっくりな堕天使ルシファーのどら息子であるルシファーＪｒ．に会い彼の誘いで冥界に生かされそうになるが、牧師そっくりな神の戦士の長官が現れ引き止める。それは妻の神への必死の祈りが天に通じたからだ。神は６ヶ月だけ彼を生き返らせ、その間誘惑に負けなければ天国への階段を上れることを約束する。

ジョーが生き返ったことを喜んだペチュニアはジョーを抱きしめて、幸福のジョー（Happiness Is Just A Thing Called Joe)を歌う。ジョーとペチュニアは互いに二人は空を見ながら天国の小屋（Cabin In The Sky)について歌ううちにジョーの傷は治る。

ジョーがまじめになったことで自分の成果が危うくなったルシファーＪｒ．は子分に何とかしろと命じる。子分のラッパ吹きは、ジョーを金持ちにして歌手のジョージア・ブラウンを誘惑させたらいいのではと提案する。

ジョーはペチュニアの誕生日には彼女のために花束と洗濯機をプレゼントする。幸せな気分になったペチュニアはジョーのギター伴奏で恋のチャンスを（Taking A Chance On Love)を歌い配達人は歌に合わせて踊る。

ある日製粉所で働いていたジョーに電報が届くが字が読めないジョーはその電報を捨ててしまう。たまたま通りかかった妖婦ジョージア・ブラウンは電報の内容がジョーに５万ドルを与えるというものだったと知って、ジョーの家に乗り込みジョーに受け取るように言う。二人の周りで黒子のように神の戦士と悪魔の丁々発止がありジョーの心は揺れ動く。ジョーは結局誘惑に負ける。ジョーとジョージアが仲良くしていた姿を見て丁度帰宅したペチュニアは誤解からジョーと喧嘩をしてしまい、ジョーは妻の元を去る。

カジノJim Henry's Paradiseではデューク･エリントン楽団が、昔はよかったね（Things Are What They Used To Be)などを演奏し、ギャンブラーのドミノ・ジョンソンが歌い踊る。

着飾ったジョーとジョージア･ブラウンはカジノに運転手つきの車で来る。ジョージア･ブラウンは、巣の中の蜂蜜（Honey In The Honeycomb)を歌う。そこに普段の主婦の格好でなくドレスを着飾ったペチュニアが二人の前に登場し当てつけ気味にHoney In The Honeycombを歌い、ドミノ･ジョンソンと仲良く踊りジョーに焼餅を焼かす。結局ドミノ・ジョンソンとジョーは喧嘩になる。ペチュニアが神に祈ると竜巻が起こりカジノを襲う。突風の中での取っ組み合いの末ドミノはジョーとペチュニアを撃ち殺してしまう。

死装束のジョーとペチュニアは死後の世界にいる。二人の前には神の戦士たちと悪魔が現れ二人の行いの記録を吟味する。生前の行いのよかったペチュニアは天国への階段を上ることを許されるがジョーは許されない。しかしまたしてもペチュニアの神への祈りが通じて二人手をとりあって天国の階段を上ることを許される。ジョーは階段を上りながら「大丈夫だろうか？」と妻に何度も確かめるが、その言葉は叫びながらベッドでうなされているジョーのシーンに変わる。この６ヶ月間の出来事は全てジョーの夢だったのだ。ジョーが怪我から回復したことをペチュニアは神に感謝しつつTaking A Chance On Loveの一節を歌い映画は幕を閉じる(The End)



●リトル・ジョーを演じたのは、ラジオ番組ジャック・ベニー・ショーの召使役として有名な、エディー・"ロチェスター"・アンダーソン
●ペチュニア役は黒人ショー歌手のエセル･ウォーターズ
●ジョージア･ブラウン役は新進のリナ･ホーン
　（役名はSweet Georgia Brown という1925のヒット曲のイメージを重ねているのかもしれない）
●ルシファーＪｒ．の子分の悪魔には、ルイ･アームストロングの顔も見られる
　（歌は披露していない）


ヴァーノン・デューク作曲、ジョン・ラトゥーシュ作詞のブロードウェイ・オリジナル(1940)のうち映画で採用されたのは、
Taking A Chance On Love
Cabin In The Sky
Honey In The Honeycomb　など。

ハロルド・アーレン作曲、エドガー・イップ・ハーバーグ作詞の映画(1943)のための挿入歌は、Happiness Is Just A Thing Called Joe
Little Black Sheep
Life's Full O' Consequence がある。
（リナ・ホーンに用意された Ain't It De Truth は入浴シーンで歌われたので映画からは外された（ザッツ・エンターテインメント３でそのシーンが見られる））

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作詞： E.Y.ハーバーグ Edgar Y. Harburg
作曲： ハロルド・アーレン Harold Arlen
出典： 映画 "Cabin in the Sky" 1943 （アカデミー主題歌賞ノミネート）

CD, LP
● アビー・リンカン Abbey Lincoln : That's Him (Reverside)
● ベヴァリー・ケニー Beverly Kenney : Like Yesterday (Decca)
● キャシー・ヘイズ Cathy Hayes : イッツ・オール・ライト・ウィズ・ミー
● クレオ・レイン Cleo Laine : In Retrospect
● デラ・リーズ Della Reese : Date With Della Reese (Jubilee)
● ダイアン・キャロル Diahann Carroll : エセル・ウォーターズに捧ぐ
● エラ・フィッツジェラルド Ella Fitzgerald : Sings the Harold Arlen Songbook (Verve)
● エセル・エニス Ethel Ennis : チェンジ・オヴ・シーナリー (Capitol)
● ジョージア・ギブス Georgia Gibbs : スゥインギン・オヴ・ハー・ニブス (Mercury)
● マリリン・メイ Marilyn Maye : ミート・マーヴェラス
● ナンシー・ウィルソン Nancy Wilson : But Beautiful (Capitol)
● ポリー・バーゲン Polly Bergen : リトル・ガール・ブルー (Jubilee)
● ローズマリー・クルーニー Rosemary Clooney : ハロルド・アーレン集 (Concord)
● ルース・キャメロン Ruth Cameron : Roadhouse (Verve)
● スザンナ・マコークル Susannah McCorkle : The Songs of E. Y. Yip Harburg (the Jazz Alliance record)

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2006/03/03 訳
2012/05/10 レイアウト変更等

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