壁を這い登るつる薔薇、
花弁が落ちる直前に摘みあげよう。
枝になる林檎の実、
旬の今こそもぎ取ろう。
幸せな日々、晴れでも雨でも
再び来ることのない時を生きよう。
若者の死は、若さと陽気さを失うこと
娘の美しさも消えてしまうもの。
永遠など決してないもの、
いつまでもなんて嘘。
僕はただ君を愛するだけ、
僕の命が尽きるまで。
だから我が愛よ、ああ我が愛する人よ
夢はもう見ないで、我が愛よ。
目を覚ましておくれ、我が愛する人よ
ああ我が愛よ、目を覚ましておくれ愛する人よ、
振り向いて僕を見て、我が愛を受け取っておくれ。
※ レスリー・キャロン主演のシンデレラ物語をベースにしたMGM映画「ガラスの靴」の主題歌で王子役のマイケル・ワイルディングが出会った、笑顔を見せない頑なだが儚げで哀れな娘エラを思い歌う(歌は Gilbert Russell が吹き替え)。
彼女は義母、義姉たちからいつも下働きをさせられ、常に汚れた格好なので、灰だらけ (cinder) のエラ=シンデレラとあだ名されている。いつしかエラは、素直さを失い乱暴な振る舞いをするようになり町の人からも嫌われてしまう。ある日エラは、彼女一人だけになれる泉のほとりで、王宮の料理長の息子と自称する王子と知り合う。はじめは打ち解けない様子のエラだったが寛容な男の態度に次第に心を開くようになる。彼から王宮の舞踏会への誘いを受けるエラは、踊り方を知らないと躊躇するが彼から踊りを教わりお互いに惹かれあうようになる・・・
この映画は同じくレスリー・キャロン主演の「リリー」に続く準ミュージカル(歌は一つしかなくバレーシーンが多い)で、作詞・作曲も同じコンビ。映画「リリー」は子供向けの映画のようでいて暗いイメージの映画だったが、この歌 Take My Love の歌詞も「リリー」の主題歌 Hi-Lili, Hi-Lo 同様に甘く苦い内容の大人のバラード。
同じシンデレラ関係の歌にはディズニー映画の A Dream Is a Wish Your Heart Makes (歌詞内容が逆)やTV放映用に作られたロジャーズ&ハマースタインの Do I Love You Because You're Beautiful などがある。
レコードはエディ・フィッシャー(レイア姫の父親)が歌いヒットチャートの36位につけた。
作曲のブロニスロウ・ケイパーはポーランド出身の映画・劇場畑の作曲家でアメリカ入国の際、移民局の職員が Bronisław Kaper を Bronislau Kaper と書き間違ったことから複数のスペルが存在する。
ケイパーの曲にはジャズスタンダードとなった On Green Dolphin Street, All God's Chillun Got Rhythm などがある。
作詞: ヘレン・ダイッチ Helen Deutsch
作曲: ブロニスロウ・ケイパー Bronisław Kaper (or Bronislau Kaper)
出典: MGM映画 The Glass Slipper (1955)
YouTube
■ エディ・フィッシャー Eddie Fisher
■ 映画 The Glass Slipper のクリップ
僕の愛を受け止めておくれ、強く抱いておくれ
僕の愛を受け止め、二人でこの夜を共にしよう
僕の唇は二人のもの、僕の心は二人のもの
僕らは決して分かれないと言っておくれ
僕の愛を受け止めておくれ、強く抱いておくれ
そのときめきに喜びを見い出そう
二人の口づけで夢を組みたてよう
僕らの愛がそのテーマとしよう
真実の愛が君の手を乞い求めている
その真実の愛は僕のもの
不安げな僕の心は君の命令を待っているのさ
僕の愛を受け止めておくれ、強く抱いておくれ
僕の愛を受け止めておくれ、それで良いと言っておくれ
君の気持は僕と同じだと言っておくれ
二人に死が訪れるまで愛し合うと言っておくれ
真実の愛が君の手を乞い求めている
その真実の愛は僕のもの
不安げな僕の心は君の命令を待っているのさ
僕の愛を受け止めておくれ、強く抱いておくれ
僕の愛を受け止めておくれ、それで良いと言っておくれ
君の気持は僕と同じだと言っておくれ
二人に死が訪れるまで愛し合うと言っておくれ
僕の愛を受け止めておくれ
作詞・作曲: ジャック・ウルフ、ジョエル・へアロン、フランク・シナトラ Jack Wolf, Joel Herron, Frank Sinatra (1950)
原曲: ブラームス交響曲第三番 第三楽章 The third movement of Brahms's Third Symphony
YouTube
■ フランク・シナトラの同名異曲
2011/08/24 訳
2013/03/01 レイアウト変更等