I CAN DREAM, CAN'T I?

[ヴァース]
私たちが孤を描く青き地平線に目をやると、
地と空が交わるこの世の果てに見えるわ、
でもそれは単なる幻影でしかないのね。
あなたと私の心のように、
そこには甘い結末などないのよ。

[リフレイン]
私には分かるの、
どんなにあなたが近くにいようと、
あなたは決して私のものにはならないでしょう、
でも夢を見るくらいいいでしょ？

想像も叶わないのかしら
あなたの腕に強く抱かれている私の姿を？
だって夢はまるでワインのようなもので、
私は自分自身に酔っているから。

気づいてはいるのよ
私の心は悲しみの集まり、
幻滅がいっぱい詰まっている、
でも夢を見るくらいいいでしょ？

あなたを崇めてはいけないのかしら、
私たちは大海原ほど離れていたとしても？
あなたの心を開かせることはできなくても、
でも夢を見るくらいいいでしょ？


※　報われない愛をせめて夢でかなえたいと願うトーチソング。
ヴァースにある「青い地平線」 (blue horizon) という言葉は、1930年の映画「モンテカルロ」の冒頭で歌われた Beyond the Blue Horizon にも見られるが「希望に満ちた未来」といった意味あいだろう。
この歌を広めたアンドリュース・シスターズは彼女たちに似合わず、しっとりと歌っているがバックコーラスは dream on, dream on ... （夢見なさい、夢見なさい．．．）と繰り返している。

1938年のブロードウェイ・レヴュー "Right This Way" でタマーラが歌ったものだが、２週間で閉幕した失敗作だったため、当時グレン・グレイとカサ・ロマ・オーケストラ、ハリー・ジェイムズなどが録音したもののほとんど話題にもならなかった。
しかし12年後の 1950年にアンドリュース・シスターズのレコードがミリオン・セラーとなり 17週にわたりヒットパレードに乗り人気曲となった。

他のレコードとしてトニー・ドーシー楽団、テックス・ベネキー率いるグレン・ミラー楽団、ルイ・アームストロング、ビング・クロスビー、ジョニ・ジェイムス、ママ・キャス、ボビー・ショート、クレオ・レーン、ダイナ・ショア、スカイライナーズ、クリフォード・ブラウン、トニ・アーデン、カーペンターズ（カレンはヴァースから丹念に歌いあげている）などがいる。


作詞のアーヴィング・カールには他に、By A Waterfall, I Left My Sugar Standing In The Rain, I'll Be Seeing You, Moonlight Saving Time, When I Take My Sugar To Tea, You Brought A New Kind Of Love To Me などの作品がある。

作曲のフェインはアーヴィング・カールと組んだ、 By A Waterfall, I Left My Sugar Standing In The Rain, I'll Be Seeing You, When I Take My Sugar To Tea の他に Alice In Wonderlan, April Love, Love Is A Many Splendored Thing, Secret Love, Tender Is The Night, That Old Feeling などの映画主題歌が有名。

作詞： アーヴィング・カール Irving Kahal
作曲： サミー・フェイン Sammy Fain
レヴュー Right This Way (1938) より


歌・演奏：


2011/01/29 訳
2013/03/01 レイアウト変更等

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