"Looking For A Boy" & Cheerful Little Earful 日本語訳

LOOKING FOR A BOY

[ヴァース]
もし恋というものが天国で全て
決められているというのが本当なら、
私の守護天使は手を差し伸べてくれるはず。
だから、私は男の子を探しているの、
５フィート６、７インチ(165-167.5cm)くらいの子を、
それで私が彼の膝の上に乗るまでは幸せな気分になるの。
彼が目の前に現れるまでは私の心はふさいでいるでしょう：
彼が合図を出してくれたらいいのに、私がこう言いかけた時に：

[リフレイン]
私はただの小さな女の子
少女が探しているのは小さな男の子
少年が探しているのは愛する女の子。

教えて、お願いです、彼はどこにいるのか、
愛しの彼が私の元にもたらすのは
夢に見てきたハーモニー。

きっとグッバイとなるに決まっているわ、
私にとっては悲しい物語に、
彼が「ハロー」と言った途端に。

だから
私はただの小さな女の子
少女が探しているのは小さな男の子
少年が探しているのは愛する女の子。

※　330回というロング・ランを記録した、前年のミュージカル "Lady, Be Good!" に続く二匹目のドジョウを狙った "Tip Toes" は、作詞・作曲、脚本、振付、製作、劇場も全く同じで、前作には劣るが 194 回という成功した舞台となった。ここで生まれたガーシュイン兄弟作品にはスタンダードと言えるほどではないが、この歌のほかに "That Certain Feeling", "Sweet and Low-down " などが知られている。

Tip-Toes / Sweet and Low-down
　　　　ミュージカル Tip-Toes

作詞：アイラ・ガーシュイン Ira Gershwin
作曲：ジョージ・ガーシュイン George Gershwin
ブロードウェイ・ミュージカル "Tip Toes" (1925)

CD, LP
● ビヴァリー・ケニー Beverly Kenney Sings for Johnny Smith (Roost)
● クリス・コナー Chris Connor : ガーシュイン・ソング・ブック (Atlantic)
● エラ・フィッツジェラルド Ella Fitzgerald : シングス・ガーシュイン (Decca)
● アーネスティン・アンダーソン Ernestine Anderson : ホット・カーゴ (Metronome)
● キャシー・キーガン Kathy Keegan : The Good Life (Malibu)
● マーリーン・ヴァープランク Marlene Ver Planck : A Warmer Place

YouTube
■　エラ・フィッツジェラルド
■　マクスィン・サリヴァン
■　ジョージ・ガーシュイン

CHEERFUL LITTLE EARFUL

[ヴァース]
愛らしい鳩をテーマにして何千万もの
ピアノを打ち付ける歌なんかに飽きて来たわ。
それにラジオで歌を叫ぶような時代にも、
私がただ一つ欲しいのは私の周りで
聞こえるあの言い回しよ。

[リフレイン]
楽しくちっちゃな耳たこ言葉があるじゃない；
なんで、何か怖くなるほど聞きたいの。
そうこの楽しくちっちゃな耳たこ言葉って
よく知られた「愛している」のこと。

株価は下がるし、景気は下向き、
でもミルクも蜂蜜も流れ落ちるもの
楽しくちっちゃな耳たこ言葉、
よく知られた「愛してる」でもって。

どんな芝居でも、それは付き物の言葉で、
公衆受けのする言葉、
でもお気に入りの言葉、
それで十分いいのよ。

プー・パ・ルー・イットに、優しくキュー・イットに
(Poo-pa-roo-it, Soft and cu-it)
幸せな気分にさせて、あなたならできるの；
楽しくちっちゃな耳たこ言葉、
よく知られた「愛してる」でもって。

※　このフォックストロット調の軽快なラヴ・ソングは、
『興行主ビリー・ローズが妻のファニー・ブライスを披露するために作ったレヴュー Sweet and Low のために挿入された曲で舞台では Hannah Williams & Jerry Noris が歌った。作曲のハリー・ウォーレンはこのショーで２つのヒット曲を産んでいるがもう一つは Would You Like to Take a Walk で作詞はモート・ディクソン。しかしどちらもビリー・ローズが共同作詞者として名前を連ねている。
アイラの歌作りにいつもの巧妙さは見られず、ナンセンスに逃げを求めた "Poo-pa-roo-it, Soft and cu-it" といった歌詞も見られるが、 "Stocks can go down, bus'ness slow down" は当時の世相を物語っている。 A セクションはまさにキュートで、交互に高音と低音のグループが現れる。リリースは更に創意に富み強烈で新鮮なテーマがもたらされる』 (Sentimental Journey より）

風変りな歌のタイトルの示す意味が "I Love You" という言葉だと歌詞の中で明かされる所は、ビング・クロスビー＆リズム・ボーイズ（演奏がデューク・エリントン楽団）が映画 "Check and Double Check" で歌った Three Little Words と同じだが、両者とも 1930 年に発表されたのはたまたまのことだろう。

作詞：アイラ・ガーシュイン、ビリー・ローズ Ira Gershwin, Billy Rose
作曲：ハリー・ウォーレン Harry Warren
レヴュー・ショー Sweet and Low (1930) より

CD, LP
● ジャッキー＆ロイ Jackie Cain & Roy Kral : Double Take (Columbia)

Jackie and Roy / Double Take

YouTube
■　エラ・フィッツジェラルド
■　ベン・セルヴィン

2014/01/20 訳

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