作詞：　アーヴィング・ミルズ、マニー・カーツ Irving Mills, Manny Kurtz
作曲：　デューク・エリントン Duke Ellington

Duke Ellington & John Coltrane (1962, Impulse!)

この歌の作詞・作曲法は、他のエリントン曲と類似している。 楽団員の演奏が曲の主要な役割を占め、そして作詞のアーヴィング・ミルズ、エリントンのマネージャーであり出版者でもある、彼が後に曲に歌詞を付けるといった具合である。 James Lincoln Collier (★）が述べているが 「多くのエリントンの有名な歌のメロディーの元は誰かの頭のなかで作られたもの」。 この歌の場合は、アルト・サックス奏者のオットー・"トビー"・ハードウィック Otto "Toby " Hardwick のメロディーを採用したものだった。

エリントンはしばしばこの歌が作られた逸話を語っているが In a Sentimental Mood は切羽詰まって 20分で 「さーって書いたんだ・・・」と言っている。
エリントンと楽団員はノース・キャロライナ州ダーハムの演奏後、パーティーに表れた。 その時二人の女性の間で喧嘩がはじまった。「一人の女性がある男と長い間婚約していた、 しかし彼女の親友が彼を奪おうとしたから」。エリントンは調停役を務めなければならなかったので、 「その二人の女を私の両側に置き、この曲を聴いてごらん、君たちは親友だろうから君たちのためにこの曲を作ったんだ。と言って、彼女たちのために演奏したんだ。 私の演奏を、私は思い出して譜面にしたんだ。」

実際はソロをとったハードウィックのインプロビゼーションが、 エリントンが採用したメロディーだったにもかかわらず彼は別の場でも 「（二人の女性を）なだめるために、私はそこで作曲したのさ、それぞれの女をピアノの両脇に立たせておいて」と言っている。

★　Collier はエリントンの伝記を書いた人であり、彼によると In a Sentimental Mood だけでなく Sophisticated Lady, Prelude to a Kiss もハードウィックのメロディーを採用したものだという。 ( JazzStandards.com より）


(参考　America's Songs II 他)

2017/11/20 作成

　ページトップへ

　上位メニューへ