The Old Man from the Old Country 日本語訳

(THE OLD MAN FROM)
THE OLD COUNTRY

Nancy Wilson/Cannonball Adderley (Capitol, 1962)
（ライナーノーツには３人目のホーン奏者がナンシーだと書かれていた）

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Hey you old man sittin'
By the lonesome road
It's 'bout time you're quittin'
life's old tiresome load

You're so sad and lonely
Got no family
Just an old man from
Some old country

You ain't sired no chillen'
Ain't none by your side
You left all your women
Ain't you satisfied

Don't just sit there clingin'
To a memory
Of the love left in
Some old country

Don't nobody need you old man
'Cause nobody calls your name
Nobody's gonna whisper
What a doggone shame

So the cold grim reaper
Has no sympathy
You won't see your homeland
'cept through me

ねえそこの一本道の
　脇に座っているお爺ちゃん。
そろそろお終いにする頃、
　人生って大儀な重荷ね。

あんたはとても悲しく寂しそうで
　家族もいない。
ただのどこか異国から
　移り住んだお爺ちゃんだから。

あんたは子供を授からず
　誰もあんたのそばにはいない。
あんたの恋人みんなから逃げて
　満足だったかしら。

ただ思い出に浸って
　座っていても意味ないこと。
どこかの祖国に
　残してきた思い出に。

誰もあんたを必要としていないわね、お爺ちゃん。
だって誰もあんたの名前を呼ばないから。
だれもあんたに囁かない。
何てみじめで恥さらしなこと。

だから冷酷で残酷な死神だって
　哀れもうとしないの。
あんたは祖国に戻れないのよ、
　私を介してでなければ。

（原歌詞は歌詞紹介のページを参考に）

※　単に The Old Country と表記されることもある。『孤独な老人に死神が容赦ない言葉で死を宣告する』という内容なのだろう。悲哀も感じるが奇妙な歌で、メロディーはマイルス・デイヴィスやスタン・ゲッツがスウェーデン民謡『麗しのヴェルムランド』"Ack, Värmeland du sköna" を元に書いた『懐かしのストックホルム』(Dear Old Stockholm) に雰囲気が似ている。

この曲はイスラエル民謡を元にコルネット/トランペット奏者のナット・アダレイが書いたと言われる。イスラエル民謡シャロームの歌 (Shalom Chaverim) に似ている気もするがはっきりしない。1960年に兄のキャノンボール・アダレイ名義のアルバム That's Right が初録音だろう。歌版は1961年のキャノンボール・アダレイとナンシー・ウィルソンの共演アルバムでナンシーによって歌われたのがはじめてだろう（いずれもナット・アダレイが参加している）。

ナット・アダレイやナンシー・ウィルソンのパフォーマンス以外に、ビル・ヘンダーソン、ダイアン・リーヴス、メリッサ・ウォーカー、シャーリー・ホーン、ティアニー・サットンなどの歌や、レイ・ブライアント、キース・ジャレットなどの演奏がある。

作詞：カーティス・ルイス Curtis Lewis
作曲：ナット・アダレイ Nat Adderley (1960)

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■　ナンシー・ウィルソン
■　シャーリー・ホーン
■　ダイアン・リーヴス
■　アラナ・アダレイ：ナット・アダレイの孫

2021/07/25 訳

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