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THE WINTER OF MY DISCONTENT

The Feeling Is Mutual: Helen Merrill Together With Dick Katz (EmArcy 1965)

これが私の不満の冬、
夢のようにあなたは訪れ
　そして夢のようにあなたは去った。
私が有頂天という意味を
　知る機会が来る前に
訪れたのは不満の冬。

今はあらゆる些細なことが心痛の種になり
今は歓びはどこにもなくただ絶望だけ。
今のところあなたの愛おしい姿が
　どこでも私に取りついている、
この我が不満の冬の間中。

世界は不協和音で満ち溢れ、
計画したことは思い通りにならず、
空気がこだまするのは
　耳障りで悪意ある歌の反響で。

今世界の愚行は小さなものに見える、
帝国を興させ
　そしてヒーローを滅亡させよう。
そして廃墟は燃やそう
　愛はもう存在していないのだから。
この我が不満の冬では。

※　タイトルは報われない思いを冬に例えたものだが、もとはシェイクスピアの『リチャード三世』の冒頭の独白 から引用している。これはアメリカ人ならすぐにピンとくる有名なフレーズだという。

曲を書いたアレック・ワイルダーは『奇妙』な歌詞で『怒りの歌』だと言っている。

歌詞を書いたベン・ロス・ベレンバーグは、童話作家、劇マネージャー、劇台本作家でもあり、彼が 1946 年に書いた童話 The Churkendoose と Herman Ermine In Rabbit Town は、1947年にアレック・ワイルダー作曲、ミッチ・ミラー指揮で、前者はレイ・ボルジャー、後者はジョン・ガーフィールドの語りと歌でレコード化されている（下のYouTube リンク参照）

最初に録音したのはブロードウェイ女優・歌手シャノン・ボリン。他にヘレン・メリル、ジャッキー＆ロイ、ジョイス・ブリーチ、マーリーン・ヴァープランク、アンソニー・ニューリーなどが歌っている。

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作詞： ベン・ロス・ベレンバーグ Ben Ross Berenberg
作曲： アレック・ワイルダー Alec Wilder (1955)

YouTube
■　シャノン・ボリン
■　ヘレン・メリル
■　ジャッキー＆ロイ
■　マーリーン・ヴァープランク

ベレンバーグ＆ワイルダーによる子供向けオペラ ２作品
■　The Churkendoose (レイ・ボルジャー）　：　アメリカ人の多様性と寛容を求めた寓話的な話で、レコードは2008年アメリカ国家保存重要録音登録制度に登録されているという。内容は
『頭が鶏、体が七面鳥、足は家鴨で口は鵞鳥の小さな生き物チャーカンドゥース。ひとつしかない耳は頭から突き出しており歩くことはできない。しかしチャーカンドゥースは踊ることが出来、韻を踏んで喋れる。しかし同じ農園の動物たちには「ひどく醜い」といって受け入れてもらえない。ある日チャーカンドゥースは農園を襲った狐から仲間の動物たちを守ったことでヒーローとなる。「でも僕は喝采を浴びたいんじゃないんだ。僕が僕であることを受入て欲しいのさ」と歌い彼をヒーロー扱いした動物たちは自分たちの間違いに気づき、彼を受け入れ家鴨には泳ぎを教わり、逆に家鴨に踊りを教え友だちになる』
（あるエッセイより）
■　 Herman Ermine In Rabbit Town (ジョン・ガーフィールド）　：　これも人種間の寛容を求めた寓話的な童話

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2021/06/05 訳

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