---

SMALL FRY

ハイ・ローズ : All That Jazz (1958)

[ヴァース]
来たよ、ろくでもない悪ガキが。
こいつは悪魔、私としては喜んで鞭を使おう。
こいつは演芸場で浮かれ騒いでいた—
私が靴底でこいつに折檻するのを見てもらいたい！

[リフレイン]
雑魚のチビ助ときたら、
玉突き場を気取って歩いている。
チビ助よ、
お前の領分は学校のはずなのに。
おい！ こら！ タバコを消しなさい—
お前は大人になっていなくてまだチビの弱虫さ。

チビ助ときたら、
小銭稼ぎで踊っている。
チビ助ときたら、
稼ぎを数えている。
おい！ こら！ ちょっと聞くんだ —
お前は水のなかにいる一番大きなナマズなんかじゃないから、
お前のやることといったら一日中ぶつぶつと
ラジオから流れる歌を歌っている
そうなんだ、そうなんだ。

父ちゃんのいうことを聞いて、
いつか法律を勉強して、
そうしたら本当に成功するはずさ。

チビ助ときたら、
お隣さんの娘とキスしている始末。
チビ助の雑魚よ、
浅瀬にたむろしている。
お前を膝の間にはさんでおくべきなのかも。
お前は水のなかにいる一番大きなナマズなんかじゃないから、
お前ときたらいつも足をびしょびしょにしている、
いつかお前のせいで俺は死んじゃうかも。
なんて奴、
まったく、
雑魚のチビ助よ。

（原歌詞は 歌詞ネット を参考に）

※　タイトルは「小魚」「雑魚」「おチビちゃん」の意味があり、1938年の映画 Sing You Sinners で、芸人兄弟役のビング・クロスビー、フレッド・マクマレーそして当時12歳だったドナルド・オコーナーが歌ったコミック・ソング。
もとはカーマイケルとレッサーがふざけ半分に歌をつくり彼ら自身で録音した歌で、カーマイケルの回想によると、
『彼はよく冗談を言って僕は随分楽しませてくれたよ ・・・ 彼は『スモール・フライ』という歌を作らないかと提案したけど彼らしいと思ったね。彼がよどみなくいくつかのスタンザをひねり出すころには、明らかに彼に作詞家の才能があることを感じとったよ。ほんの一日半で歌は完成したよ。音楽部門はライブラリーとして残すために僕ら自身で録音することを決めたんだ。今でもよみがえるのは、僕がパパのパートを歌いフランクが甲高い声の12歳の少年のパートを歌ったこと。フランクはとても楽しそうだったね ・・・ ショー・ビジネスでの表現 『ちょうどいい場所でちょうろいい時間にいるかい？』 フランクにはその週まさに来たのさ。ウェズレイ・ラグルスが12歳の少年を使って映画を作っていたんだ。誰かが僕らに『君らのレコードを持参してラグルズの事務所に行きな。気に入ったら使うかも』と言ったんだ。その週の土曜日にラグルズの所に行ったら少年が座っていたよ。ラグルズはざっと見てそれからレコードをかけて少年を見ながら歌を聴いていたよ。曲を聞き終わらないうちにレコードを止めて彼が言ったのは 『これだ、君たち。ドナルド・オコーナー君を紹介しよう。彼とビング・クロスビーとフレッド・マクマレーで君たちの歌を映画で歌うことになるよ』と


ボブ・ドローとバーバラ・リーのデュエット（アルバム Hoagy's Children) 、Carrie Smith (アルバム Sings Billie Holiday & Hoagy Carmichael)、ハイ・ローズのコーラス（アルバム And All That Jazz)、ジューン・クリスティー(アルバム Thew Cool School) 、レベッカ・キルゴア（アルバム Rememberance Maxine Sullivan) などのジャズ・ヴォーカル録音がある。

---

作詞： フランク・レッサー Frank Loesser
作曲： ホーギー・カーマイケル Hoagy Carmichael
出典： 映画 Sing You Sinners (1938)

YouTube
■　ビング・クロスビー＆ジョニー・マーサー
■　ジューン・クリスティ
■　ビング・クロスビー
■　ホーギー・カーマイケル
■　ミルドレッド・ベイリー（ヴァース付き）

---

2021/04/25 訳

---

　ページトップへ 　上位メニューへ