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1. Empty Bed Blues
2. A Sweet Jelly Roll Like Mine
3. I Ain't Gonna Give Nobody None of My Jellyroll

EMPTY BED BLUES


Bessie Smith

I woke up this morning with a awful aching head
I woke up this morning with a awful aching head
My new man had left me, just a room and a empty bed

今朝起きたときは酷い頭痛がした、
今朝起きたときは酷い頭痛がした、
私の新しい男が出て行って、残ったのは部屋と空っぽのベッドだけ。

Bought me a coffee grinder that's the best one I could find
Bought me a coffee grinder that's the best one I could find
Oh he could grind my coffee, cause he had a brand new grind

最良のコーヒー粉挽器を買ったの、
最良のコーヒー粉挽器を買ったの、
ああ彼は私のコーヒーを挽けたの、だって彼は新品の粉挽器だから。

He's a deep sea diver with a stroke that can't go wrong
He's a deep sea diver with a stroke that can't go wrong
He can stay at the bottom and his wind holds out so long

彼は深海の潜水士でそのストロークは間違いないもの、
彼は深海の潜水士でそのストロークは間違いないもの、
彼は深海の底にとどまり長く息を止めていられる。

He knows how to thrill me and he thrills me night and day
Oh he knows how to thrill me, he thrills me night and day
He's got a new way of loving, almost takes my breath away

彼は私を興奮させる方法を知っていて彼は夜も昼も私を興奮させる、
ああ、彼は私を興奮させる方法を知っていて彼は夜も昼も私を興奮させる、
彼は新規の愛し方を会得して、私の息を止めさせてしまう。

Lord he's got that sweet somethin' and I told my girlfriend Lou
He's got that sweet somethin' and I told my girlfriend Lou
From the way she's raving, she must have gone and tried it too

神様、彼には素敵な何かがあってそれを女友だちのルーに喋ったの、
彼には素敵な何かがあってそれを女友だちのルーに喋ったの、
彼女の夢中な口ぶりから察するに、彼女も試してみたようなの。

(Part 2:)
When my bed get empty make me feel awful mean and blue
When my bed get empty make me feel awful mean and blue
My springs are getting rusty, sleeping single like I do

空のベッドは私の気分は酷く惨めで落ち込んでしまわせた、
空のベッドは私の気分は酷く惨めで落ち込んでしまわせた、
スプリング（私の泉）はさびてしまい、一人で眠りについている。

Bought him a blanket, pillow for his head at night
Bought him a blanket, pillow for his head at night
Then I bought him a mattress so he could lay just right

彼にブランケットを買った、彼が夜眠るためのピローを、
彼にブランケットを買った、彼が夜眠るためのピローを、
それから彼にマットレスを買ったから彼は気持ちよく横になることが出来る。

He came home one evening with his beret way up high
He came home one evening with his beret way up high
What he had to give me, make me wring my hands and cry

ある晩、彼が帰ってきたらベレー帽を高く上げていた、
ある晩、彼が帰ってきたらベレー帽を高く上げていた、
彼が私にしてくれたことといったら、私の手をねじり泣き叫ばせた。

He give me a lesson that I never had before
He give me a lesson that I never had before
When he got to teachin' me, from my elbow down was sore

彼は私が経験したことのないことを伝授してくれた、
彼は私が経験したことのないことを伝授してくれた、
彼が教えてくれた時は、肘から先まで、痛くさせた。

He poured my first cabbage and he made it awful hot
He poured my first cabbage and he made it awful hot
When he put in the bacon, it overflowed the pot

彼は私の最良のキャベツに流し込み熱くさせた、
彼は私の最良のキャベツに流し込み熱くさせた、
彼がベーコンの中に入れたとき、壺からあふれ出た。

When you get good lovin', never go and spread the news
Yes, he'll double-cross you, and leave you with them empty bed blues

あんたにいい人が出来たら、触れ回らないことよ、
そう、彼は裏切るし、あんたから去って空ベッドの憂鬱を残すだけだから。



※　1928年3月10日録音で歌は part 1,2 と分かれているが２回に分けて録音されたのだろう。

タイトルから失恋の歌と想像できるが、縦糸となる失恋ストーリーの方は主役でなく、セックス描写がこの歌の肝と言っていいのかもしれない。ある歌の意味サイトのコメントでは、これはオーラルセックスを歌ったものだと書かれていた。発表当時の俗語かそれとも作者がシンボルとして選んだ言葉なのかは分からないが、「コーヒー粉挽器」「ベレー帽」「キャベツ」「ベーコン」その他の単語が表すものが何かは深く詮索しなくともよいだろう。
Empty Bed Bluse は bawdy song (春歌）と言ってよいがベッシーは他にニーナ・シモンも歌った "I Want a Little Sugar in My Bowl" や "Hot Spring Blues ", Nobody in Town Can Bake a Sweet Jelly Roll Like Mine といった意味深な歌も残している。

ベッシー・スミス以外に歌っている人には、ラヴァーン・ベイカー、ベッド・ミドラー、キャリー・スミス、マリア・マルダー などがいる。

作詞・作曲： J. C. ジョンソン J. C. Johnson (1928)

YouTube
■　ベッシー・スミス
■　ベッド・ミドラー
■　ラヴァーン・ベイカー
■　キャリー・スミス with ウィントン・マルサリス七重奏団


(NOBODY IN TOWN CAN BAKE)
A SWEET JELLY ROLL LIKE MINE

[Verse]
In a bakery shop today
I heard Miss Mandy Jenkins say
She had the best cake, you see
And they were fresh as fresh could be
And as the people would pass by
You would hear Miss Mandy cry

今日パン屋でのこと、
マンディ・ジェンキンス嬢が言っているのが聞こえた。
彼女には最高のケーキがあるって、
それはとても新鮮なものなんだって。
通りかかった人たちは
マンディ嬢の叫び声が聞こえるはず。

[Refrain]
Nobody in town can bake a sweet jelly roll
 Like mine, like mine
No other one in town can bake a sweet jelly roll
 So fine, So fine
It's worth lots of dough, the boys tell me so
It's fresh every day, you'll hear 'em all say
Don't be no dunce, just try it once
You'll be right in line

Somebody told me I made the best jelly roll
 In town, I say in town
You must admit that I'm a jelly roll
 Bakin' hound, bakin' hound
Good jelly roll, jelly roll is so hard to find
We always get the other kind
Nobody in town can bake a sweet jelly roll like mine

Somebody told me I made the best jelly roll
 In town, I say in town
You must admit that I'm a jelly roll
 Bakin' hound, bakin' hound
Good jelly roll, jelly roll from a bakery shop
Will surely make a pool frog hop
Nobody in town can bake a sweet jelly roll
 Like mine, Like mine

この町で甘いゼリー・ロールを焼ける人はいないわ、
　私のもののような。
この町の誰も甘いゼリー・ロール焼ける人はいないわ、
　とてもおいしい。
大きな札束の価値があるんだ、男の子たちは私に言ってくれたわ、
毎日新鮮で、みんなが言っているのが聞こえるはず、
のろのろしていないで、ただ試してみればいいのよ、
列に並べば間違いないわ。

誰かが言ったの、私は最高のゼリー・ロールを作るって、
　町の中で。
認めなさいよ、私はゼリー・ロールの
　焼き職人よ。
おいしいゼリー・ロールで、なかなか見つからないゼリー・ロールよ。
私たちはいつでも他の種類のものが手に入るけど、
この町で甘いゼリー・ロールを焼ける人はいないわ、私のもののように。

誰かが言ったの、私は最高のゼリー・ロールを作るって、
　町の中で。
認めなさいよ、私はゼリー・ロールの
　焼き職人よ。
おいしいゼリー・ロールよ、パン屋のゼリー・ロールは、
池の蛙を飛び上がらせること間違いなし。
この町で甘いゼリー・ロールを焼ける人はいないわ、私のもののように。



※　1923年6月22日にベッシー・スミス（伴奏ピアノはフレッチャー・ヘンダーソン）が録音

無邪気な歌のようでいて、ゼリーロールが、セックスや女性性器を意味する隠語だと分かればその歌がどんなものか分かるだろう。 作ったのは、クラレンス・ウィリアムズとスペンサー・ウィリアムズのコンビだが二人は1919年に同じゼリー・ロールもの None of My Jelly Roll を作っている。他にアルバータ・ハンターが歌った Your Jelly Roll Is Good (1925、作者はシェルトン・ブルックス）という歌もある。

作詞・作曲： クラレンス・ウィリアムズ、スペンサー・ウィリアムズ Clarence Williams, Spencer Williams (1923)

YouTube
■　ベッシー・スミス
■　セシル・マクロリン・サルヴァント


(I AIN'T GONNA GIVE NOBODY)
NONE OF MY JELLY ROLL


シート・ミュージック表紙

[verse1]
Lil' Willie Green,from New Orleans a greedy boy was he,
For he always wanted a lot of kids,
Just to keep his company,
One day his Ma brought him a jelly roll.
The best cake that was made,
And when the kids began to hang around,
Little Willie said:

ウィリー・グリーン坊やはニューオーリンズ生まれの欲張りな少年だった。
彼はいつも望んでいたのは、
　多くの坊やたちを子分に従えたいと。
ある日彼の母ちゃんが彼にゼリー・ロールを買ってあげた、
　最高のゼリー・ロールだった。
そして子分たちが集まってくると、
　そこでウィリー坊やは言った．．．

[verse2]
Lil' Willie Green was really mean and very stingy he,
He always wanted some of what you had
But he gave nothing to you,
And when his ma would give him jelly roll
To hide it he would try
And the kids would ask him for a bite
You'd hear Willie cry:

ウィリー・グリーン坊やは本当に意地悪でとてもしみったれ、
彼はいつも誰かの持ち物を欲しがった、
でも彼は自分のものをあげることはなかった。
彼の母ちゃんがゼリー・ロールをあげることになったら、
それを隠そうとするのさ。
それで子供たちが一口おねだりしたら、
彼の叫ぶ声が聞こえるよ．．．


[refrain]
I ain't gonna give nobody none o' this jelly roll.
I wouldn't give you a piece o' my cake to save your soul.

My ma told me today, when she went away,
To be a good boy, she'd bring me a toy.
I am her pride and joy,

There ain't no use of you to keep on hanging roun'.
I love you, but I hate to turn you down.

(1)
This jelly roll is sweet.
It's surely hard to beat.
(2)
The kids they wont behave.
My jelly roll the crave,

I know you want it, you can't have it and
I ain't gonna give you none.


あげないつもりだよ、誰にもこのゼリー・ロールは、
一切れだって上げる気はないさ、君たちを満足させるために。

母ちゃんが今日、出かけるときに言ったのさ、
いい子にしてるのよ、おもちゃを買ってきてあげるから、
僕は母ちゃんの自慢で歓びなのさ。

無駄だよ周りをうろついていても。
君たちは大好きさ、でも君たちをがっかりさせたくないんだ。
(1)
このゼリー・ロールは甘くて、
これ以上のおいしいものはないのさ。
(2)
子供たちはじっとしていられないもの、
僕のゼリー・ロールを食べたがっている。

君たちが食べたがっているのは知っているけど、食べれないよ、
誰にも上げないよ。


※　これも無邪気な歌のようでいて猥雑な含みを持たせた歌。 クラシック・ブルース歌手マミー・スミスが最初に録音したらしいが、ルイ・アームストロング、スウィート・エマ・バレット、ジョニー・マーサー＆ボビー・ダリン（デュエット）などの録音もある。

作詞・作曲： クラレンス・ウィリアムズ、スペンサー・ウィリアムズ Clarence Williams, Spencer Williams (1919)

YouTube
■　マミー・スミス
■　スウィート・エマ・バレット
■　ジョニー・マーサー＆ボビー・ダリン
■　ルイ・アームストロング


2021/04/05 訳

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