ONCE UPON A TIME


I Left My Heart in San Francisco : Tony Bennett

HE:
昔々
月明りを目に宿した少女が
私の手に彼女の手を重ね
とても愛していると言ったもの。
でもそれは昔のこと、
はるか昔のこと。

昔丘の上で、
僕らは柳の木の下に腰かけ、
すべての星を数えながら
夜明けを待ったもの。
でもそれは昔のこと、
もうその木はない。

なんともそよ風が
彼女の髪をかき分けたことか。
いつでも僕らは笑いあったことか、
まるで明日なんてないかのように。
僕らは若く心配事なんてなかったもの。
(無邪気さは)どこに行ったのだろう?

昔々
世界は僕らが感じていた以上に優しかったもの。
あらゆるものが僕らの手にあった:
その時は何とも幸福だったもの。
それにしてもそれは昔のこと、
決して戻ることはない。

SHE:
昔々
世界は金色に塗られているようだった。
そして男の人がいて、ああ、どんなに彼を愛したことか。
世界は美しいものに見えた、
はるか昔のこと。

今夜みたいな夜のこと、
私たちは月がのぼるのを見たもの。
あらゆる銀の星は、まるで数珠つなぎにされたネックレスのようだった。
私たちが話したのは、こんな大事なこと、
とても若かった。

開かれた心、隠すことなんてない、
いろんな小さな考えがとても刺激的過ぎて顔に出てしまう。
二人が知っていたあらゆる夢はすぐに現実になるはずだった。
(夢は)どこに行ったのかしら。

昔々
世界は私たちが感じていた以上に優しかったもの。
あらゆるものが私たちの手にあった:
その時は何とも幸福だったもの。
それにしてもそれは昔のこと、
決して戻ることはない。

原歌詞は International LYRICS Playground を参考にした。

※ この歌は1962年の大学フットボールを題材としたミュージカル All American で主演のレイ・ボルジャーとアイリーン・ハーリーが歌ったもの。

舞台はメル・ブルックスが台本を書いたものの、第二幕を完成させることができず、それを継いだ演出のジョシュア・ローガンにはユーモア・センスが足りず、更に悪いことにローガンには双極性障害があり、ビッグネームのレイ・ボルジャー(オズの魔法使いの案山子役)をショウ・ケースとしたものの、ミス・キャストは明らかで 80幕ほどで閉じることになった。結局残ったのはこの歌 Once Upon a Time の人気だけだった。

当時トニー・ベネット、ペリー・コモ、フランク・シナトラ、ボビー・ダリン、ジャック・ジョーンズ、エディ・フィッシャー、アンディ・ウィリアムズ、ロバート・グーレ、ヴィック・ダモーンなど多くの本格ポピュラー歌手が録音を残したもので、ボブ・ディランも歌ったこともある。



作詞: リー・アダムズ Lee Adams (作品リスト , dbopm リスト)
作曲: チャールズ・ストラウス Charles Strouse (作品リスト , dbopm リスト)
出典: ブロードウェイ・ミュージカル All American (1962) より

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■ トニー・ベネット
■ フランク・シナトラ
■ ペリー・コモ
■ レイ・ボルジャー&アイリーン・ハーリー
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■ ボビー・ダリン
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2020/05/15 訳


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