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LOVE, YOUR MAGIC SPELL IS EVERYWHERE
(aka. Love, Your Spell Is Everywhere)
[verse]
One fragrant memory
May mould a destiny
One regret may dim life's sunshine
Those precious moments cherished thru the years
'Cause hearts to sigh, thru their tears
[refrain]
Love, your magic spell is ev'rywhere
Love, I knew you well and found you fair
Then you left me and I laughed at fate,
Now I ask "Is it too late?"
Love, your melody is in the air
Yet I call you and you are not there
Come, here is my heart, my soul to mate,
Make me forget the voice that whispers, "Wait."
[ヴァース]
ある香しき思い出が
宿命を形作るのかも
ある悔いが人生の晴天に影を落とすのかも、
幾年も胸に秘める数々の愛しい瞬間、
なぜなら涙とともにため息する数々の心が...
[リフレイン]
愛するあなた、あなたの魅惑の呪縛がそこかしこにある。
愛するあなた、あなたをよく知り分かったのはあなたの素晴らしさ。
そしてあなたは去り、私は運命の女神を笑いとばした。
今私が問うているのは『もう遅すぎるの？』
愛するあなた、あなたの旋律が空中にただよっている。
あなたを呼んでも、あなたは現れない。
さあ、ここにいる私の心と仲間の魂が、
あの囁き声を忘れさせようとしている 『待つんだ』
（繰り返し）
※ 別れた恋人への忘れがたい思いを歌った悲歌で、曲名は Love, Your Spell Is Everywhere が正式のようだが、１行目で歌われた Love, Your Magic Is Everywhere というタイトルの方が一般に使われている。
映画 Trespasser あらすじ
サイレント時代のスター女優グロリア・スワンソン主演の Trespasser (1929) で彼女が歌った歌。
作曲のエドマンド・グールディングはこの映画の監督。彼は群集劇『グランド・ホテル』(1931) の監督として知られているが、後に監督した『剃刀の刃』（1946）ではカフェ場面に流れた曲を書いており、後にマック・ゴードンによる歌詞が付けられ マムゼル Mam'selle というジャズ・スタンダードとなった。
作詞のエルシー・ジャニスはアメリカのシンガー、ソングライター、女優、脚本家。ベティ・デイヴィス主演の『愛の勝利』（Dark Victory, 1939) でも、再びグールディングと組み Oh, Give Me Time for Tenderness を書いている。
ジャズ演奏としては、カーティス・フラーのアルバム『ブルースエット』(Blues-ette) が知られているだろう。他にケニー・バレル、ロイ・ハーグローヴなどのジャズ演奏がある。
歌ものはエイムス・ブラザーズ、サミー・デイヴィスJr.、ジェイ・Ｐ・モーガン、ジャネット・サイデル、ジョニー・マティス、ディーン・マーティン、ダイアン・キャロル、テディ・キング（バックはジョージ・シアリング）、ペギー・リー、ヘレン・フォレスト、プラターズなどがある。
カンツォーネまたはラテン風に味付けされることの多い、このエキゾティックな歌は、ＡＡ’セクションをくり返すことで歌の体裁を保っているが何か足りない感じがする。まるでブリッジのアイデアが浮かばず、含みを持たせたまま無理に完成させたことにしたような印象だ。しかし短いテーマをくり返す所は、モダーン・ジャズ曲にはよくあるが、そんな短さがジャズ演奏に使われるゆえんかもしれない。
歌詞は、ベイラー大学コレクション を元にした。
『法律事務所の速記秘書マリオンは百万長者の息子と恋に落ち結婚するが、父親の反対で結婚は無効になる。彼女は男の子供を宿し秘密裏に彼の子供を育てる。彼女の前の夫は別の女性と結婚する。マリオンは元上司のもとで秘書として働くが、彼女は遥か年上で結婚している上司の "囲われもの" となる。上司は病で倒れ死の床でマリオンを愛していると言う。彼の死後彼女には50万ドルの遺産が入る。記者たちは子供の父親は亡くなった上司ではないかと疑う。子供のため、マリオンは前の夫に会い子供の父親が彼だと告げ、彼女は前夫とその妻のために子供を渡し、遺産を返し消える。妻が死に、最終場面では二人は再び結ばれる』
未婚女性が子供を産み育てる、ヒロインが老人の囲い者となるなど、ヘイズ・コード規制以前に作られたドラマ。元は無声版、有声版が同時に作られたが、これがグロリア・スワンソンの有声映画デビューとなり、アカデミー賞にも彼女はノミネートされた。なお、百万長者の父親を演じたのはウィリアム・ホールデンという役者だが、『サンセット大通り』(1950) でグロリア・スワンソンと共演したホールデンとは異なる同名の役者。
シート・ミュージック表紙
作詞： エルシー・ジャニス Elsie Janis
作曲： エドマンド・グールディング Edmund Goulding
出典： 映画 Trespasser (1929) より
YouTube
■ ペギー・リー
■ ジャネット・サイデル
■ サミー・デイヴィス
■ カーティス・フラー
■ 映画 Trespasser : 約 33分過ぎに、ピアノロールをセットしてグロリア・スワンソンがこの歌の一節を途中まで歌いセリフに戻るが演奏が続くシーンが見られる（歌詞は各セクションを混合している）。
2020/01/30 訳
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