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一般に聞かれるバニー・ハニゲン作詞の歌詞 (It begins to tell, 'round midnight ...) とは異なる、 モンクのスタンダード 'Round Midnight の２種類の歌詞訳を紹介する。
'ROUND MIDNIGHT
(Carmen McRae, lyrics by Jon Hendricks)
[ヴァース]
青白く寂し気な月が
暗闇の空を照らしているわ。
夜明け前、
私は部屋で座って、ため息するのは
来ては去った日のこと。
また一日が過ぎ、
新たな日が来ようとしている、
真夜中に...
[リフレイン]
今日の日に流した涙は、
明日が来るまでしばしの休みよ。
夢らしきものがおそるおそる迫りくる。
新たな一日が見えるのは
真夜中頃の時間になったら。
人生とはチャンスのゲーム、
あなたは負け組のプレイヤーの一人。
愛するものを求めている、
来る新たな一日は何かの寄港地みたい。
魂があがくのを止めさせましょう、
真夜中頃の時間になったら。
来る日も来る日も何らかの嬉しい時間をもたらし、
来る日も来る日も何らかの悲しみをもたらす。
だから出来ることなら嬉しい時間だけを抱くことよ！
歓びをはした金で測ろうとしないで！
今日の日を振り返って見たら、
自分が不幸だったかを分かるかも。
恐怖では追い払えないもの、
ただ夜の力だけがその日を司るの。
（この２行の訳は？？？）
さあ目を閉じて灯りを消すのよ、
真夜中頃の時間になったら。
[コーダ]
今日のことはしばらく考えないわ、
古くなった日は昨日になるから。
真夜中に一人で部屋に、
私は暗い気持ちで座っている。
さあ夢を羽ばたかせましょう！
真夜中頃になったら。
※ ここで訳したのは、カーメン・マクレーが歌ったもので、ジョン・ヘンドリックスが書いたと Carmen Sings Monk (1988) に記されている。カーメンによるこの版の録音は、Live in London - Carmen McRae At The Flamingo Jazz Club (1961) が最初らしい。
下に載せる歌詞は、YouTube にあった映像のコメント欄に載せられた歌詞を下敷きにしたものだが、 Live in London, Sings Monk (1988) など４種類のカーメン歌唱を聞き取り修正してある。ただし聞き取り不明な所などもあり、リフレイン第４連は、訳ともにあまり自信がない。
[Verse]
A pale and lonely moon
Lights the sky in the dark.
Before the dawn,
I sit here in my room how I sigh,
For the day that's come and gone.
Another lonely day passes by
And a new day's coming on,
At midnight...
[Refrain]
Tears I've shed today
Will pause waiting until tomorrow.
Dreams of what could be come close to me timidly.
There's a brand new day in sight,
At that time 'round (about) midnight.
Life's a game of chance
And you're one of the minor players.
Look for what you love
The day to come harbour some.
Let your spirit stop the fight,
At that time 'round (about) midnight.
Every day's gonna bring some glad times,
Every day's gonna bring some sadness.
So take what you can of the glad times!
Don't measure your pleasure in nickels and dimes!
(You better) Look back on today
And you'll know when you've been unhappy.
Fears don't chased away
Just might at night have the day.
Let your eyes put out their light.
At that time round (about) midnight.
[Coda]
I'll think no more about today for in a while
This old day will be yesterday.
Alone at midnight here in my room
I sit here in the gloom.
And let my dreams take flight!
'Round 'bout midnight
作詞： ジョン・ヘンドリックス Jon Hendricks (c. 1961?)
作曲： セロニアス・モンク Thelonious Monk (1941)
YouTube
■ カーメン・マクレーのTVクリップ ： 1960年代の映像か？ コメント欄に歌詞が投稿されている。
■ カーメン・マクレーのライヴ録音 ： 録音データ不明
■ カーメン・マクレー・シングス・モンク : ハニゲンの歌詞に続き、ジョン・ヘンドリックス版の歌詞を歌っている
■ ジョン・ヘンドリックス ： 大学でのライヴ。晩年のパフォーマンスのようだ
'ROUND MIDNIGHT
(Betty Carter, lyrics by Babs Gonzales)
一日が終わり夕方に変わる頃、
星が現れ魔法を見せる頃。
それは人がとても孤独を感じる時、
とても不思議、真夜中はとてもブルーになる。
夢破れた人は何処へ？
ある人は甲斐なくもはるか昔に失われたロマンスを求め、
ある人は都会の渓谷をさまよい、
望むのは今一たびのチャンスを...
あなた人生が生きる価値のないものに見えた時、
そしてあなたの世界が容赦ないものに見えて、
旅して分かったことは、
よく言うじゃない 『自分の魂を見失わないように！』。
新たな明日があるかも。
あなたを魅惑してしまう恋人に会うことを祈るわ、
それであなたはすごく幸福な気分に、
いつもの真夜中が迫って来た時には。
私にはどんなものか言うことが出来ない、
本当に愛することが出来る人を見つけること、
自分のものだと呼べる素敵な男、
心の底から呼べることが。
だから真夜中過ぎは私が願う時。
※ 1963年のベティ・カーターのアルバム 'Round Midnight (Alco) は、また別の歌詞の 'Round Midnight が歌われている。ライナー・ノーツには、バーニー・ハニゲン、クーティー・ウィリアムス、セロニアス・モンクとしかクレディットされていないが、1991のライヴで彼女はバブス・ゴンザレスが書いた歌と言っている。バップ歌手バブス・ゴンザレスのディスコグラフィーによると、 'Round Midnight は1956年に Blue Note からシングル発売されているのでこの頃に書いた歌詞かもしれない。
以下に載せる歌詞は、YouTube のコメント欄に載せられた歌詞を参考にしたもの。
When the day has turned to evening, to evening
And the stars come out to show their magic
That's the time you'll feel so lonesome
It's so strange and it's blue at midnight
Where are those whose dreams are shattered? Are shattered?
Some who search in vain for long lost romance
Some who walk the city canyons
Hoping they'll get one more chance
When your life seems it's not worth living
And your world seems unforgiving
I have found traveling around
It's often been told, "don't lose your soul"
There may be a new tomorrow, baby
I hope you find a love to hold you spellbound
Then you will be oh so happy
When old midnight comes around
I cannot tell you what is like
To have someone that you could really love
A good man that you can call your own
To call your heart and soul
And so round midnight is my time to plead
作曲： セロニアス・モンク Thelonious Monk (1941)
YouTube
■ ベティ・カーターのアルバムから (1963）
■ ベティ・カーターのライヴ録音 (1991): コメント欄に歌詞が載せられている
■ バブス・ゴンザレス: バックはジミー・スミスらしい
2019/10/15 訳
2019/10/17 訳修正
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