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I'VE GOT MY EYES ON YOU
[Verse]
※ エレノア・パウェルとフレッド・アステアのタップ Begin the Bugine のシーンやスタンダード I Concentrate on You を紹介したことで知られる 1938 年の MGM 映画 Broadway Melody of 1940 (邦題：踊るニュウヨーク) でフレッド・アステアが歌ったもの。映画では歌われなかったヴァースに出て来る 『ディクタフォン』 Dictapone とは口述用録音機の商品名。
作詞・作曲： コール・ポーター Cole Porter
LP, CD
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2012/10/10 訳
君に変な気分になってもらいたくないな
僕のライヴァルたちと君が食事で市街に外出する時には
それは僕が君を追跡するってことを意味するのさ、
でなければ君がデートで出かければ至る所に
ディクタフォンを
隅々に置いておくさ
それに君を尾行する探偵もね。
それでも ―
[Refrain]
僕の目は君をじっと見守っているんだ、
だから君が何処にふらつこうが精一杯注意しなよ、
僕の目で君はじっと見守っているんだ、
だから家からずっと遠くに行っちゃだめさ。
ついでに言えば
君にスパイをつけていて、
することなすことを調べているんだよ
Ａから
Ｚまでさ。
だから、ダーリン、お利口さんになって
君の目で僕を
ずっと見守っておくれよ。
ストーキング stalking という言葉はアメリカのタブロイド紙の造語と言われ、 1980 年代後半頃から一般に使われるようになった言葉のようだ。 この歌は本来 I Love You の歌なのだが、今の感覚ではストーキングをテーマにした歌なので重く薄気味悪い歌に感じられるかもしれない。
ポーターの同名曲
この曲には、目が単数形になった I've Got My Eye on You も含めいくつかの同名ヒット曲があるようだ。
ポーターの歌詞集を調べていたら 1929 年の曲に I've Got a Crush on You という歌があるのを知った。こちらはミュージカル Wake Up and Dream の英国舞台で発表され、米国の舞台では歌われなかったもので全くヒットしなかったと思われる。今ではスタンダードとなったガーシュイン兄弟の同名曲はその一年前 1928 年のミュージカル Treasure Girl の挿入歌で元は喧騒的なジャズソングだったらしく、これも当時は話題にもならなかったが、1939 年にリー・ワイリーがスローなバラードとして吹き込んでから認知された曲のようなので、ポーターがスタンダードと同名の曲を作ったとの非難を被る必要はないだろう。
生涯に 1,800 曲近い歌を書いたポーター¶ なので同名曲は多く存在するのはしかたないことで、 Love for Sale のようにそれ以前に発表されたルドルフ・フリムルのオペレッタ曲よりも有名になった例もあるが、逆にポーターの歌は話題にならず後年ハロルド・アーレンが映画 『迷路 (Casbah, 1948)』 のために書いた、 It Was Written in the Stars の方が有名になった例もある。
どちらもスタンダードとなった例として、ポーターの 1937年作品と 1956年のドゥーワップソング In the Still of the Night という曲がある。しかし後者は既存のポーター作品との混同を避けるため、In the Still of the Nite と綴ることもある。
またウェールズ民謡 『夜もすがら』 と同名の All Through the Night (1934) 、や『とっておきの切り札』 という慣用句をタイトルにしたティンパンアレーヒットと同名の Ace in the Hole (1941) のように、ポーターの曲も知られているがそれとは別のポピュラーヒットが存在する例もある。
曲名には著作権がないので既に知られた有名曲と同名の曲を付けても、多少の非難を浴びるものの、何でも通るものだ。しかしポーターには、ラヴソングとして最も普遍的なタイトルで、多くの同名曲が存在する歌の中でも知名度として彼の作品がトップと呼ばれる特権を持った『歌の中の歌』 I Love You というタイトルの歌がある。（皮肉屋のポーターらしく歌詞は他の I-Love-You ソングとは異なり、真剣には愛を語らず手抜きしたような内容）
¶ その内知られているのはせいぜい 100-200 曲程度だが、大スタンダードと言っていい歌が 20 曲近くもある。 (All of You, Begin the Beguine, Do I Love You, Down in the Depths, Easy to Love, Ev'ry Time We Say Good-bye, From This Morment On, I Concentrate on You, I Get a Kick out of You, I Love Paris, I Love You, It's All Right with Me, It's De Lovely, I've Got You Under My Skin, Just One of Those Things, Let's Do It, Love For Sale, My Heart Belongs to Daddy, Night and Day, So in Love, What Is This Thing Called Love, You'd Be So Nice to Come Home to, You're the Top, etc.)
映画 Broadway Melody of 1940 (1939) にてフレッド・アステアが紹介
● バーバラ・リー Barbara Lea : リー・イン・ラヴ (Prestige)
● ディヴィッド・アレン David Allen : ジス・イズ・マイ・ラッキー・デイ
● フレッド・アステア Fred Astaire Story (Verve)
● パティ・ペイジ Patti Page : In the Land of Hi-Fi (EmArcy)
■ フレッド・アステアのピアノ弾き語り＆ダンス ： 映画のクリップ
■ アステア、パウェルのダンス ： 同じく映画のクリップ。有名な Begin the Beguine のタップの後に、のちに上院議員となったジョージ・マーフィーを加え３人で I've Got My Eyes on You を踊りジ・エンドとなる。
■ ダイアン・リーヴス ： 映画 Good Night, and Good Luck. (2005) のサウンド・トラック
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