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IT MUST BE TRUE
(YOU ARE MINE, ALL MINE)
人目に付かない片隅で
僕らは愛を語らい至福の時を過ごした。
星空の下で
僕は君の手を取り、
そして囁いた、
『ねえ君、愛しているよ、愛しているんだ』
でもそれは唯の夢に過ぎず、
自分の心ををごまかすための是非もない夢想だったの？
いやまるで天国のようだったけど、
これは事実あったことに違いないんだ。
君が一緒にいるのは君は完全に僕のものになったからさ。
※ 夢とも思える愛の一時を惚気るビング・クロスビー 1930年のヒット曲。
短い歌ながら Beside a shady nook と歌い出すメロディーが小気味よい。アレック・ワイルダーは American Popular Song という著作で、
『ついでながら私が言及したいのは、ハリー・バリス作曲の 1930年の甘い小曲 It Must Be True で、元は彼が別の曲のカウンターメロディーとして作曲したものである。これはソフト・シューのカテゴリーであり、16小節しかないものだが楽しく遊びがある曲と言える。この正直さと友愛には解説をするだけの価値があろう...読者はこの本で革新的な作品を紹介するという私の決り事を破ったように感じるだろう、私に言えるのはその歌が売れるために作られたのでなく、かつ機械的にだらだら記述するのではなく書き記す楽しみを持った質の歌に会ったときには、言及させられずにいられないのである。』
と述べており何となく好きな歌だったように思える。
バリー・ハリス Barry Harris というジャズ・ピアニストがいて紛らわしいが、作曲のハリー・バリス Harry Barris は、ビング・クロスビー、アル・リンカーと 1927年に男性ジャズコーラスグループの草分けであるリズム・ボーイズを組んだこともある、歌手・作曲家・ピアニスト。
彼の作品としてはビング・クロスビー（＆リズム・ボーイズ）のヒット From Monday On, Wrap Your Troubles in Dream, "I Surrender, Dear" などが知られているだろう。
彼の甥はかつて東京12チャンネルでも放映されていた、ゴング・ショーのホストであり、真偽の程は定かではないがCIAの命により暗殺者として働いていたと告白し、ジョージ・クルーニーによって映画化 Confessions of Dangerous Mind (2002, 邦題「コンフェッション」) もされたＴＶ界のプロデューサー、チャック・バリス。（以上 Wiki より）
なおジェリ・サザーンはヴァースを歌っているので、聞き取りによる訳を載せると、
［ヴァース］
突然昨日の夜君を見つけ、
もう雨雲だった空は晴れて青くなったのさ。
僕の目は霞んでいたの？
とても素晴らしくて信じられないくらい。
例え本当のことと知っていても．．．
CD, LP
YouTube
2012/04/25 訳
作詞： ガス・アーンハイム、ゴードン・クリフォード Gus Arnheim, Gordon Clifford
作曲： ハリー・バリス Harry Barris (1930)
● アル・ヒブラー Al Hibbler Sings Love Songs (Verve, 1959)
アル・ヒブラー／シングス・ラヴ・ソングス
1940年代はデューク・エリントン楽団に長らく在籍しており、1950年代にソロとなった後は、全米ヒットとなる Unchained Melody, After the Lights Go Down Low で知られるヒブラーはリズム＆ブルース歌手とジャンル分けされるが、その本質はバリトンヴォイスで聞き手を包み込むように歌うビング・クロスビー系のポピュラー歌手と言えるだろう。
このアルバムでは It Must Be True を始めクロスビーのヒット Please 、ストレイホーンの Little Brown Book 、メレディス・ウィルソンの You and I 、”チー・チー”・ローズ・マーフィーの Believe It Beloved など趣味のよい小佳曲が多い。
● ビング・クロスビー Bing Crosby : Ol' Man River (RCA)
● ジェリ・サザーン Jeri Gently Jumps (Decca)
● メリー・アン・マコール Mary Ann McCall : Easy Living (Savoy)
■ ビング・クロスビー＆ガス・アーンハイム楽団
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