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BLUE CHAMPAGNE

［ヴァース］
　　午前３時　
　　今は午前の３時、あなたが恋しい
　　カップルたちは出ていきすぐに誰もいなくなるでしょう
　　もう新たな一日が始まっているのね
　　でも私からいつまでも離れないのは ...

［リフレイン］
青いシャンパン
紫の影に青いシャンパン
まだ残っているのはあの響き
青いランデヴーの思い出が私には残っている

泡が立ちのぼる
目の前には泉があるみたい
すると突然はっきりした形となり
あなたの姿が現われる

私たちの始めた計画の全てが、私たちが歌った歌の全てが
互いに確かめあった二人の夢が
私につきまとうみたい
まるでブーメランのように
ブルーに変わったのは煌めき、消え去ったのは泡 　★

繰り返されるのはあなたの歌、
いつだってよみがえる、ぐずぐず居続けていると
あらゆる思い出そして青いシャンパンで
乾杯するは夢に出て来たあなた
私の心は青いシャンパンよりブルーに

※　ブルーといっても飲み物の色のことでなく、シャンパングラスに映ったクラブの照明と傷心の隠喩だと思うが、彼（彼女）は忘れようと酔いつぶれるまで呑むがいつも出てくるのは昔の恋人の思い出だけ、という酒がテーマの失恋歌。

★　泡としたのは tang の訳。辞書には、『ピリッとする味、風味、独特の味、強い匂い、趣き』 とあるが、これも恋のスリルの隠喩と思える。

どうでもよいことだがこの曲が歌われた 1941年、シャンパングラスは口が広く底が浅い、シャンパン・クーペ champagene coupe という形状が主流でありそのようなグラスが当時は歌からイメージされたのではないかと思う。（1930年代に主流だった甘口のシャンパンに代りドライタイプのものが好まれるようになるにつれ、気が抜けやすいシャンパン・クーペから、背が高く口が狭いシャンパン・フルート champagne flute に代ったのは1960年以降らしく、今やシャンパン・クーペは結婚式などのセレモニーで見る程度となった）

　　
左はシャンパン・クーペ、右はシャンパン・フルートの形状

ジミー・ドーシー楽団 1941年のナンバーワンヒットであり歌ったのはボブ・エバリー Bob Eberly 。弟のレイ・エバリー Ray Eberle はグレン・ミラー楽団で歌っていた人で At Last (1942), Moonlight Cocktail (1942) などのヒットがあるが後にグレン・ミラーから首を言い渡された。この "エバリー・ブラザーズ" は名字の綴りが異なるが、ボブの本名は Robert Eberle で、想像だが誰からも間違いなく読んでもらえるように綴りを変えたのではないかと思う。

1975年にはマンハッタン・トランスファーがデビューアルバムでリヴァイヴァルさせたが、彼らはヴァースから歌っている。

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作詞・作曲：　ジミー・イートン、グラディ・ワッツ、フランク・ライアーソン Jimmy Eaton, Grady Watts, Frank Ryerson
紹介：　Jimmy Dorsey and his orchestra, sang by Bob Eberly (1941)

CD
●　マンハッタン・トランスファー Manhattan Transfer (Atlantic, 1975)

YouTube
■　マンハッタン・トランスファー　：東京でのライヴ (1986)
■　ジミー・ドーシー楽団
■　グレン・ミラー楽団 　：ラジオ番組からの録音らしい

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2012/03/10 訳

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