悲しくなったよ、彼女が僕を置き去りにして
サンフランシスコ湾を出てからさ。
外洋定期船が来て彼女は遠くに行ったんだ。
なんでさ、僕は彼女に酷いことして苛めたことなんてないのに
彼女は今までで最高の女の子だったのに、
彼女はさよならを言って、僕を泣かせてしまったのさ。
僕は倒れて死んでしまいたいよ。

僕には５セントもないし
それに10セントだってないんだ。
彼女は戻ってこないんなら
僕は気がおかしくなりそうさ。
彼女が戻って来てくれれば、
全く新しい一日になるはずさ。
一緒に僕のベイビーと歩くんだ
サンフランシスコ湾を。

（間奏）

僕は座り込んで見てるのは
家の裏口さ。
どこに行こうか迷っているんだ。
僕が夢中になった女が言ったのは
もう僕を愛していないって。
貨物列車に乗ってみようかと思うんだ
だって気持はとても沈んでいるから。
ずっと乗っていようかな
線路の続く限りずっとさ。、
君のことしか考えられないよ。

他の町にいると
気が変になってしまうんだ。
まるで僕の恋人の声が聞こえるみたい
彼女が僕の名を呼んだときのようさ。
もし彼女が戻って来てくれれば、
全く新しい一日になるのに。
一緒に僕のベイビーと歩くんだ
サンフランシスコ湾を。

※　”ワン・マン・バンド” 、ジェシー・フラーの代表曲。ジェシー・フラーは1954年にマイナーレーベルにこの歌を録音したが、ウィバーズ、ブラザーズ・フォア、ピーター・ポール＆マリー、フィービー・スノウ、ポール・マッカートニー、エリック・クラプトンなどがカヴァーしている。

ジェシー・フラーに関しては下記にリンクした You Tube 映像で PPM のピーター・ヤローが紹介しているので聞き取れる部分を訳してみると 『ジェシー・フラーという人がいて、彼は最後のワンマンバンドの一人なんだ。ワンマンバンドは見たことがないと思うけど、左足は小さなピアノのようで、むき出しの弦をペダルで個々に打つのさ、ボン、ボン、ボン・・・って具合。右足は同時にハイハット(シンバル）でリズムを ゥチ、ゥチ、ゥチ・・・て刻み、同時に両手で12弦ギターでタップダンスするのさ。これから紹介するのは彼が書いた最も有名な歌だけど、・・・・、彼は悲しい歌が嫌いなくせに、悲しい歌詞を書いたんでメロディーは陽気なやつにしたんだ。』

訳はブラザーズ・フォアの歌を参考にした。

作詞・作曲：　ジェシー・フラー Jesse Fuller (1950年代前半？)

CD
●　ブラザーズ・フォア The Brothers Four : Greatest Hits (CBS)
●　フィービー・スノウ Phoebe Snow : San Francisco Bay Blues (1973)

YouTube
■　ブラザーズ・フォア　：彼らには珍しくジャズ的なアプローチで途中のギターソロもスゥイング感たっぷり
■　ピーター・ポール＆マリー (1965) 　：まずジェシー・フラーの説明をしてから歌に入る。
■　ジェシー・フラー (1966) 　：フラーのワンマンバンド演奏が見られる。右足で打つ楽器は Fotdella とレスに解説されているが彼の奥さんの名前が Della ということ。左足はハイハット、両手に 12弦ギター、口にセットしたのはハーモニカと多分カズー kazoo という楽器だろう。
■　ウィヴァーズ 　：ピート・シガー率いるモダン・フォークの草分け的存在