眠ったようなラグーン、
熱帯の月、
そして島に二人。
眠ったようなラグーン、
そして二つの心が調べるのは
どこかの子守歌の地。
蛍のほのかな光は
川の流れに映り、
きらめき揺れる。
高くにある星は
天から降り、
ゆっくりと暗みをます。
木の葉は
そよ風に踊り
さざ波を漂う。
僕らは魔法の深みにある、
ナイチンゲールが語る
薔薇と露の言葉につれて。
思い出は
今この時の愛の
いつまでも忘れない。
熱帯の月と、
眠ったようなラグーンと、
そして君。
※ 英国のセミクラシックをポピュラーに
原曲は英国人作曲家エリック・コーツが1930年に書いた By the Sleepy Lagoon でコーツは英国南部のウエストサセックス州のセルセイ海岸からボグナーリージス町を潟(ラグーン)越しにみた夏の海岸風景からインスパイアされて書いたという。(ジャック・ローレンスの歌詞は、熱帯の礁湖(ラグーン)の島をイメージしている)
このピアノソロ演奏をたまたま聞き、メロディーに魅惑されたジャック・ローレンスが歌詞を1940年につけた。
ローレンスはこの歌詞をコーツの出版代理人に持ち込んだが、ローレンスの勝手な行い(事前の了解なしの歌詞付け、メロディをポップ風に変更したこと等)に大家であったコーツは怒るかもしれないと危惧した。そこでローレンスはコーツに手紙を送り許可を求めた。当時英国は戦争中ということもあり時間がかかったが、しかしコーツの快い了解をとりつけ更に、
『あなたは私のメロディーにうまく歌詞をつけてくれた。誰も曲が最初に作られたなどとは信じないだろう』
とお墨付きの返事をもらったという。
ハリー・ジェイムズとトミー・ドーシーがともにヒットパレードに18週いたが、歌よりトランペット演奏の印象が強い。ベルト・ケンプフェルト楽団やアル・ハートも録音しているのはハリー・ジェイムズの影響だろう。
ヴォーカル版はバディ・クラークがザビア・クガート楽団をバックに歌ったのが最初の録音。その他ダイナ・ショア、ドリス・デイも録音している。 1960年にはプラターズが再ヒットさせた。
作詞: ジャック・ローレンス Jack Lawrence (1940)
作曲: エリック・コーツ Eric Coates (1930)
YouTube 映像
■ ハリー・ジェイムズの演奏
■ ダイナ・ショアの歌
2011/04/30 訳
2013/03/01 レイアウト変更等