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ROMANCE IN THE DARK (Lil Green)
In the dark it's just you and I
Not a sound, there's not one sigh
Just the beat of my poor heart
In the dark
Now, in the dark I get such a thrill
When he presses fingertips upon my lips
And he begs me to please keep still
In the dark
But soon this dance will be ended
And you all is going to be missed
Gee, but I'm not pretendin'
'Cause I swear it's fun, fun to be kissed
In the dark
Now, we will find
What the rest have left behind
Just let them dance
We're going to find romance
In the dark
暗やみの中で、あなたと私だけ
音もせず、ため息も聞こえず
私の小さな心臓の鼓動だけ
暗やみの中で
そして暗やみの中で私がそんなドキドキを感じるのは
彼が彼の指を私の唇に当てるとき
そして懇願、「静かにしておくれ
暗やみの中では」
でもすぐにこのダンスはエンディングが来るでしょう、
そして残念な気持ちになるはず
ええ、でも私は演技してるんじゃないの
だって、本当に楽しいから、キスされるのは楽しいから
暗やみの中で、暗やみの中で
さあ私たちで見つけましょう
残りの事を、私たちがやり残したものを
彼らには好きなようにダンスをさせておけばいいわ
だって私たちはロマンスを見つけるからよ
暗やみの中で
※ 34歳の若さでなくなった女性ブルース歌手、リル・グリーン自身の手による曲で多くの歌手にカヴァーされている。
彼女には代表曲が二曲あり、ひとつはこの In The Dark 。もうひとつは1941年の Why Don't You Do Right? で、こちらは元は1936年にカンサス・ジョー・マッコイが作った12小節ブルースであったものを作者自身がポップ風に書き直しリル・グリーンに歌わせたもの。グリーンの歌も評判となったが、ミュージカル『ドリーム・ガールズ』にもあるごとく、最初に黒人が歌いその後白人が内容を洗練させてヒットするという図式通り、翌年にペギー・リーがベニー・グッドマン楽団で歌い百万枚以上の売り上げを記録し、その後多くの人にカヴァーされるようになった。
この歌は単に In The Dark ともクレジットされることもあるが、発表当時は思わせぶりな内容のため放送禁止となった歌でもある。
作詞・作曲： リル・グリーン Lil Green (1940)
歌：
- アン・マーグレット Ann-Margret : Bachelors' Paradise/The Way Up
- チャンピアン・フルトン Champian Fulton : The Sultans of Swing (Such Sweet Thunder )
- ダイナ・ワシントン Dinah Washington : Back To The Blues (Roulette)
- ジェリ・サザーン Jeri Southern : Jeri Gently Jumps(Decca)
- リル・グリーン Lil Green : Female Singers (BMG)
YouTube
■ リル・グリーン
同名異曲をビリー・ホリデイが歌っているので、参考に訳した。
ROMANCE IN THE DARK
(Coslow/Neisen)
Romance in the dark with you
All at once I knew
Darlin', love was near
I thrill to my finger tips
I could feel your lips
Darlin', oh, so near
The music was so entrancing
The lights all began to fade
I said to myself, "Keep dancing"
But only my heart obeyed
A flame grew from just a spark
When I found romance
In the dark with you
あなたと暗やみの中での恋
※ 作者の一人サム・コズロウは My Old Flame, Cocktails Fow Two などが有名なソングライターだろう。この曲の出典は不明だが、コズロウが曲を担当した、1938
年のミュージカル映画 Romance In The Dark の一曲かもしれない。（コズロウの正式なクレジットはないが、 IMDB によるとこの映画に曲を提供したらしい）
突然気付くのは
ダーリン、愛がすぐそこに
私は指の先まで震えてしまい
あなたの唇を感じるの
この音楽にうっとりしてしまい
明かりが全て暗くなりはじめると
私は自分にダンスを続けるように言い聞かせるけど
でも従うのは私の心だけ
ちょっと点火させるだけで炎は燃え上がるの
あなたとの暗やみの中で恋を知ってしまったら
この音楽にうっとりしてしまい
明かりが全て暗くなりはじめると
私は自分にダンスを続けるように言い聞かせるけど
でも従うのは私の心だけ
ちょっと点火させるだけで炎は燃え上がるの
あなたとの暗やみの中で恋を知ってしまったら
もう一方の作者にクレジットされている ガードルード・ニーセンは、1930年代のトーチ・シンガー、ソング・ライターに Gertrude Niesen がいるが彼女のことと思われる。
（YouTube Edward Heyman & Dana Suesse, also Gertrude Niesen, 1933 )
ニーセン Niesen の綴りは i と e を逆にした Neisen という綴りもみられ、更に web でのビリー・ホリデイ歌詞ページなどでは、作者クレジットが G. Nelsen となっているページも見られる。多分 Niesen が正しい綴りと思われる。(ちなみに The Great Song Thesaurus という書籍では "Sukiyaki" の作者を、El Rokusuke と記述されているが、同様に I を L と勘違いした結果だろう）
(追加 2016/08/04) ドナルド・クラークのビリー・ホリデイ伝記 『月に願いを - ビリー・ホリデイ』 (WISHING ON THE MOON the life and times of Billie Holiday by Donald Clarke) の 239ページには、ビリー・ホリデイが歌ったのはリル・グリーンの歌でコズロー、ニーセンは間違いだといった記述があるが、リル・グリーンの歌とビリー・ホリデイの歌は歌詞からして違っており、多分ドナルド・クラークの間違いだと思われる。
作詞・作曲： サム・コズロウ、ガートルード・ニーセン Sam Coslow, Gertrude Niesen (1938)
歌： ビリー・ホリデイ Billie Holiday (1940 録音）
YouTube
■ ビリー・ホリデイ
2010/09/18 訳
2013/03/01 レイアウト変更等
2016/08/04 補足修正、追加、作者クレジット修正
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