WHEELERS AND DEALERS

1. 夢に見た人たち誰もが夢破れてしまい、
かつての気持ちを失くしたようだね。
なんとも悲しいこと。
なんとも残念なこと。
所がお偉方や策略家ども（wheelers and dealers) ときたら図々しくも
次の作戦を練っている始末さ。
獲物を探し、喋くりまわり、商品なんかを売りさばいて、
大きな満足を感じてるのさ。

策略をめぐらし(wheeling and dealing) 勝手に事を運ぶのさ、
　　大きなものも小さなものも、
嘘をつき、盗んで、人がどう言おうと気にしないのさ。
署名したり、保証したりするのさ、本当の値段を知っているくせに。
結局価値がないものを握らせられるのさ。

2. そうさ、おかしなことだけど僕らは何かに関わらざるを得ないのさ。
目を見開いてごらんよ：
まるで親が総取りの賭けそのものさ。
所がお偉方や策略家どもときたらお構いなしにふるまって
全てバラ色に見えるように僕らを言いくるめるのさ。
明日がどうなるか神様しか知らないのに、
人のことに首をつっこまないで欲しいものさ。

策略をめぐらし勝手に事を運ぶのさ、大きなものも小さなものも、
嘘をつき、盗んで、人がどう言おうと気にしないのさ。
署名したり、保証したりするのさ、本当の値段を知っているくせに。
結局価値がないものを握らせられるのさ。

3. やがて僕らはないものねだりなんてしなくなるだろうね。
まるで西部開拓者のように僕らは歩き回って
平穏がある場所を見つけてそこを我が家とするみたいに。
所がお偉方や策略家どもは彼ら自身を優先させて
店を開くのはでこぼこの土地で、
減ってもいない腹に食べ物を与え、乾いてもいない喉に飲み物を与え、
文句言う者を国賊呼ばわりするのさ。

策略をめぐらし勝手に事を運ぶのさ、大きなものも小さなものも、
嘘をつき、盗んで、人がどう言おうと気にしないのさ。
署名したり、保証したりするのさ、本当の値段を知っているくせに。
結局価値がないものを握らせられるのさ。
価値がないものに値段をつけるのさ、
そう何の価値のないものに対してさ。


※　食料品、栄養剤、会員権、不動産、電気製品、金融商品などその真の価値・問題点・危険性などを知らされることなく、 あらゆるものを手に入れなければならないプレッシャーにさらされる消費者の不満。

wheeling and dealing という言葉があり意味は「（政治・商売などで）勝手に事を運ぶこと。策略をめぐらすこと」などの意味がある。
この言葉は比較的新しいアメリカのイディオムで、なぜそういうのかについては諸説あるものの、政治や企業などの大組織を動かす大人物を big wheel という口語表現から生まれたものらしい。（機械装置を動かす大車を隠喩している。）
そして dealing に関しては密室で影の人物が価格、政策、規則、基準などを自分たちの都合のいいように取り決めることをイメージしているらしい。
よってタイトル・フレーズの wheelers and dealers は「お偉方や策略家ども」と訳してみた。

（このイディオムから自動車メーカーとカー・ディーラーが連想されやすいが全く関係ないらしい。 またギャンブラー、つまりルーレットを回す人やカード・ディーラー、彼らが行う不正も連想もされるがこれも語源とする根拠は薄いようである。）


作詞・作曲；　デイヴ・フリッシュバーグ Dave Frishberg (1974)


歌：


2010/05/08 訳
2013/02/20 レイアウト変更等

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