SAND IN MY SHOES
[ヴァース]
「去るもの日々に疎し」
と自分に言い聞かせた。
そうしてあなたの元を去り、
心に釘をさしておいた。
でもある奇妙なものが
心にまといつき色々な事を思い出させ、
羽根をつけ飛んで行きたいと願う。
今夜もまた、
知る喜びは
あなたをしっかり胸に抱きしめること．．．
[リフレイン]
靴の中の砂、
ハバナの砂、
思い出すはあの素晴らしく天国のような浜辺、
思い出すはまたもあなたのこと、
あの夜の夢、
ハバナの夢、
断るだけの強さがなかった愛の夢、
ダーリン、靴の中の砂が；
私の奥深くの血管に流れるは
柔らかなギターによる官能的な調べ、
私の奥深くの魂に残るは
熱帯の海にとどろく雷鳴、
星空の下でのこと。
それはハバナでのこと、
私には忘れられそうにない月影でのあなたの思い出、
そういう訳で私の生活は行くあてもない船：
確かな事実はこの気持ち
靴の中に残った砂の思い出！
※ ピアノ弾き語りクラブ・シンガーのボビー・ショートの十八番。 These Foolish Things と同様につまらないものから失われた恋を思い出すという歌。思い出すのはハバナの夜だが、キューバ革命はるか以前に作られた歌。
作曲のヴィクター・シャーツィンガーは、この曲が歌われた映画 Kiss the Boys Goodbye の監督でもある。 幼少よりヴァイオリニストとしてヴィクター・ハーバート・オーケストラ、ジョン・フィリップ・スーサ・バンドなどに参加した彼はその後、オーケストラ指揮者、無声映画の作曲家・監督とキャリアを重ね、トーキー到来の1930年代になると多くの映画音楽、脚本、監督、制作にかかわった。
ジェイムズ・キャグニー、ビング・クロスビー、ボブ・ホープなどが出演した映画を監督したことが特筆されるが、 その中には初期の珍道中シリーズ (Road to ...) ２本も含まれる。
1942年の「艦隊入港」 (The Fleet's In) を監督中に突然の死を迎え死後公開となったが、この映画に挿入されたジョニー・マーサー作詞、シャーツィンガー作曲の I Remember You, Tangerine の２曲は彼の作品で最もポピュラーな歌となった。
作詞： フランク・レッサー Frank Loesser
作曲： ヴィクター・シャーツィンガー Victor Schertzinger
出典： 映画 Kiss the Boys Goodbye (1941) でコニー・ボスウェル及びエディ・“ロチェスター”・アンダーソンが紹介
歌：
- ボビー・ショート Bobby Short : The Very Best of Bobby (Atlantic),
Mabel Mercer & Bobby Short at Town Hall and Second Town Hall Concert (Atlantic , Collectables ) - グウェン・ヴァードン Gwen Verdon: Girl I Left Home
- ハイ・ローズ The Hi-Lo's : Love Nest/ All Over the Place
- ジョイス・ブリーチ Joyce Breach : Nothing But Blue Skies (Audiophile)
- ポリー・バーゲン Poly Bergen : Sings Helen Morgan/The Party's Over
2010/02/20 訳
2013/01/30 レイアウト変更等
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