ALICE BLUE GOWN

[Verse I]
I once had a gown, it was almost new,
Oh, the daintiest thing, it was sweet Alice blue:
With little forget-me-nots placed here and there,
When I had it on, I walked on the air,
And it wore, and it wore, and it wore,
Till it went and it wasn't no more.

私はかってガウンを持っていた、ほとんど新品の、
ああ、なんとも優美なもので、上品なアリス・ブルー色だった
小さな勿忘草がところどころに配置されていた、
それを着ると、有頂天になった、
だんだん擦り切れてきて、
ついに着れなくなり、そして今はもうない。


[Refrain]
In my little Alice blue gown,
When I first wandered down into town,
I was both proud and shy
As I felt ev'ry eye,
But in ev'ry shop window
I'd primp, passing by.
Then in manner of fashion I'd frown,
And the world seemed to smile all around.
Till it wilted I wore it,
I'll always adore it;
My sweet little Alice blue gown.

可愛いアリス・ブルー色のガウンを身に着け、
私が初めて街をそぞろ歩いた時は、
誇らしくも恥ずかしくもあり
人々の視線を感じ、
店のウィンドウに立ち寄るたびに
服を整えて、通り過ぎたもの。
それから当り前のように眉をひそめ、
世界中が私に笑いかけていたように感じたもの。
よれよれになるまで私はガウンを着たもの。
いつまでも大好きな；
私の上品で可愛いアリス・ブルー色のガウン。


[Verse 2]
The little silkworms that made silk for that gown
Just made that much silk and then crawled in the ground,
For there never was anything like it before,
And I don't dare to hope there will be anymore.
But it's gone, 'cause it just had to be,
Still it wears in my memory.

小さな蚕たちがガウンの絹をつくるために
いっぱいの絹を吐き出しそれから地を這っていった、
まるで何もなかったかのように、
私はもうそれ以上をしいて望むこともない。
でももうなくなってしまった、そうなる運命だったから、
それでも私の思い出の中では身に着けている。

(to Chorus)


※　アイルランド系の家具屋の店員であるアイリーンがハンサムな金持ちと結ばれるというシンデレラ・ミュージカル 『アイリーン』で主演女優イーディス・デイ (Edith Day) が歌い1920年代を代表する歌となった。主人公アイリーンが若き日の内気で人の目に敏感だった頃、自慢のドレスを着て街を歩いたことを思い出して歌うが、なぜか懐かしくも郷愁を呼び起こさせるワルツ。


このページの背景色にも設定した、アリス・ブルーは灰色がかった薄青色のことで、セオドア・ルーズベルト大統領の娘である、アリス・ルーズベルト・ロングワース (Alice Roosevelt Longworth ) がファッションとして広めた色に由来するらしい。ここでいう、ガウンとは足元までの長さの外出用のドレスのことかと思う。

主演のイーディス・デイがリハーサル中、アイリーンのキャラクターを確立するために作曲のティアニーに相談した結果作られたが、 アリス・ロングワースの代名詞とも言える薄青色のガウンにインスパイアされて作られたこの歌は、アリスの許可を得た上で舞台で歌われることとなった。


作詞のジョゼフ・マッカーシーは他に、 You Made Me Love You (I Didn't Want to Do It), I'm Always Chasing Rainbows などの作品がある。I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life, The Riviera を作詞したジョゼフ・マッカーシーＪｒ.は彼の息子。


作詞： ジョゼフ・マッカーシー Joseph McCarthy
作曲： ハリー・ティアニー Harry Tierney
舞台ミュージカル Irene (1919) より


歌：


2009/11/07 訳
2013/01/10 レイアウト変更等

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