NO MORE
もうあなたのことで悩むことはないのよ
決してね
愛は遥か彼方に行ったのよ
もうおしまい
今朝目が覚めて分かったのよ
もうあなたのことが気にならなくなったのよ
決してね
今までになかった気持ちよさよ
あなたは私を過小評価しているのよ
それももうお終いよ
だからあなた、もう玉座から降りたらどうかしら
あなたの目つきが
私を悩ますことはもうないのよ
あなたを取るも放っておくも勝手よ
私の窓から見えるのは
もう暗い空は見えないの
決してこれからは
この日こそ
私が待ちかねていた日
心を決めたの
予備の心なんて持たず
愛のために大事にするつもりよ
私を大切にしてくれる人のために
だからあなたのことで悩むことなんてないのよ
もうこれ以上、これ以上は
※： 自分に冷たく当たる男に決別を決めた女の歌のようだが『決して』(Nohow)、『もうこれ以上』(no more)と呪文のように言葉を繰り返すほどに言葉とは裏腹な心残りが感じられる。
ビリー・ホリデイが1944年のウィズ・ストリングスによる Lover Man のセッションで録音したものが有名。
何ということのない平凡な歌で、What A Little Moonlight Can Do 同様に彼女が歌わなかったら消えてしまう運命だっただろう。
だが、ＣＤ解説（大和明氏）によると、ビリー自身は Fine and Mellow, Gloomy Sunday とともに彼女の好きな歌と1952年に語っているという。
作曲のトゥーツ・カマラータは、トミー＆ジミー・ドーシー楽団、ベニー・グッドマン楽団のリード・トランペッターのキャリアを経て、アレンジャーとしてベニー・グッドマン、カサ・ロマ楽団、ルイ・アームストロング、ビング・クロスビー、ビリー・ホリデイなど多くのミュージシャンに楽曲を提供した。
作詞： ボブ・ラッセル Bob Russell
作曲： トゥーツ・カマラータ Toots(Tutti) Camarata (1944)
歌：
- ビリー・ホリデイ Billie Holiday : The Complete Decca Sessions (Decca)
- アイリーン・クラル Irene Kral : Better Than Anything (Fresh Sound)
- ジェリ・サザーン Jeri Southern : When Your Hearts On Fire (Decca)
- ジューン・クリスティ June Christy : Fare and Warmer (Capitol)
- ロレツ・アレクサンドリア Lorez Alexandria : The Great (Impulse)
- マーク・マーフィー Mark Murphy : Bridging A Gap (Muse)
- ピンキー・ウィンターズ Pinky Winters : Rain Sometimes (Cellar Door Records)
2009/10/03 訳
2013/01/10 レイアウト変更等
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