A STRANGER CALLED THE BLUES

今夜、見知らぬ人が来たのさ
君が僕を打ちのめした後のこと
悲しい顔のジョーは僕を町中つけ回す奴(★)
でも寂しいと思うときは
誰でも受け入れるよね
持たれかかる肩を貸せてくれる奴なら
だから僕は友達ができたのさ
ふさぎ屋 (blues) という見知らぬ人が

今夜奴は僕の後ろにずっと控えていたんだ
奴は待ちきれなかったんじゃないかな
ある言葉を君のために暴いてやろうとね。そうやって僕の運命が封印されるんだ。
奴は君に真相をぶちまけたのさ(setting the score)
奴は以前から身の回りにいて
靴の中の靴下が擦り切れるように恋がくたびれた頃からいたのさ
そういう訳で僕は同席しているのさ
ふさぎ屋という見知らぬ人と一緒に

Bは苦い涙 (bitter)、僕が味わっている
Lはロンリイな夜 (lonely)、僕が経験するだろう
Uは君 (you)が見つけた他の遊び相手
Eは妬み (envy)、その誰かさんへの

だから僕たちはロマンスを今夜終わりにしたのさ
苦くて甘い恋人ごっこを終わりにしたのさ
可愛いお馬鹿さんの君のせいで二人の決め事を僕は忘れてしまったのさ
君に対する僕たちの愛は
馬鹿なゲームになってしまった
ノーヒットノーラン、エラーは一つ、誰のせいか分かるだろう
ふさぎ虫という見知らぬ人に振りかぶって投げた時のことさ
風任せのろくでなし
ふさぎ虫という見知らぬ人に


※: 歌手のメル・トーメとロバート・ウェルズは、1945-1949の間コンビを組み、Born To Be Blue(1947) , County Fair (ディズニー映画 So Dear To My Heart の曲でアカデミー賞ノミネート ,1948)、などの曲を作った。もっとも有名なのは、ナット・キング・コールの歌が大ヒットした The Christmas Song (1946) 。

この疑似ブルースの出典は不明だが、1945-1949 の間に作られたものと思われる。

★ ジョー(Joe)は、口語表現として名前を知らない人に対する呼び掛けや、男・やつなどを意味すると辞書にはある。



作詞・作曲: メル・トーメ&ロバート・ウェルズ Mel Tormé & Robert Wells

歌:

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■ サミー・デイヴィス・ジュニア


2009/09/12 訳
2013/01/10 レイアウト変更等


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