CHOO CHOO CH'BOOGIE

俺は荷物を背負って駅を目指している
貨物車の移動には疲れてしまったよ　（★１）
俺はガタンゴトンとリズムする音を聞くのが好き
それに寂しい汽笛の音や
煙突から吐き出される煙も
マックと呼ばれる庶民的な男が周りにいるのも　
だから、線路に沿って俺を元の所に帰してくれよ、機関車ジャックよ（★２）

チューチュー、チューチュー、チブギー（★３）
ウーウー、ウーウー、チブギー
チューチュー、チューチュー、チブギー
線路に沿って俺を帰してくれよ、機関車よ


あんたは目的地に着くけどああなんと悲しいかな　（★４）
儲かっていた頃の補償金をもらわなきゃ
あんたは積まれた朝刊の上の方をとって
第一面から裏側まで求人広告を読むけど
求人のあるのは技能を持った奴にだけ
それで、新聞を元の所に戻すんだ、機関車よ

チューチュー、チューチュー、チブギー
ウーウー、ウーウー、チブギー
チューチュー、チューチュー、チブギー
線路に沿って俺を帰してくれよ、機関車よ


鉄道で帰って身を落ちつけて
おんぼろ小屋で気ままな生活をするつもりさ　（★５）
それで汽笛の音が聞こえたら貨車の割れ目から覗いて
汽車が全速力で通り過ぎるのをみるんだ　（★６）
だって俺はガタンゴトンとリズムする音を聞くのが好きだから
だから、線路に沿って俺を帰してくれよ、機関車よ

チューチュー、チューチュー、チブギー
ウーウー、ウーウー、チブギー
チューチュー、チューチュー、チブギー
線路に沿って俺を帰してくれよ、機関車よ


※：　今回は特に訳せていない所が多いが、多分貨物車に乗り故郷に帰る喜びを歌った歌だろう。歌詞は、 Web 上のマンハッタン・トランスファーの歌詞を参考にした。

★１　hack は、鉄道俗語で貨物列車の車掌車のこと。
　　back of hack という言葉から、貨物列車で無賃乗車ということが想像される。
★２　Jack は、鉄道俗語で、機関車のこと。
★３　タイトルにもある、choo-choo とは、汽車の音の擬音。日本風に言えば、シュッシュッポッポ
★４　この連はよく分からなかったが、wikipedia によると第二次世界大戦での幻滅と帰還する喜びを暗示しているようだ。 （wikipedia ）
★５　life o'Riley=life of Riley は、気楽でぜいたくな生活という俗語
★６　ball (the) jack で、全速力で走るという俗語、


wikipedia の説明を要約すると、
『 1946 年にルイ・ジョーダンとティンパニー・ファイヴのレコードが R&B チャートで 18 週にわたりトップ・ヒットしたナンバー。この曲はジャンプ・ブルースというジャンルに分類されるものの、 C&W をバックグラウンドにする白人ソング・ライターによって書かれたものであり、作者は Darling, Horton & Gabler とクレジットされている。 Denver Darling はヒルビリーのギタリスト兼ソング・ライターであり、 Vaughn Horton とコンビを組むことも多かった。 Horton の最初のヒットは、 Mockin' Bird Hill であった （レス・ポール＆メリー・フォードの録音が有名）。このコンビの作品には他に、インク・スポッツがヒットさせた Address Unknown もある。３人目の Milt Gabler はデッカ・レコードの副社長になり、ジョーダンの音楽プロデューサーでもあった。後年、同じくデッカで、ビル・ヘイリー＆コメッツの Rock Around The Clock のプロデュースもした。

この曲は白人にも受け入れられ、ポップ・チャートにおいても７位の位置につけ、後年のブルースとカントリーを融合させたロックンロールの先駆け的作品として評価されている。』


作詞・作曲：　ヴォーン・ホートン、ミルトン・ゲイブラー、デンヴァー・ダーリング Vaughn Horton , Milton Gabler , Denver Darling　（1945年）

歌：
●ルイ・ジョーダン Louis Jordan : Rock 'n' Roll (Mercury)
●マンハッタン・トランスファー Manhattan Transfer : Swing (Atlantic)


2009/08/08 訳
2012/09/30 レイアウト変更等

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