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IT SHOULDN'T HAPPEN TO A DREAM

何百万もの星たちが空の上で鬼ごっこをしている、
僕の望んだものがまさに君の瞳の中に映えている、
あわやというときに、僕は目が覚める＿
夢で起きたことでなかったらいいのに。

手癖の悪い雲が月をベッドに押し込み、
心の思いとは逆に君の唇を感じ取り、（★）
それから痛みが襲い、また眼が覚める＿
夢で起きたことでなかったらいいのに。

花たちは嬉しくって道端で踊り、
深い暗闇はもうなくなる。
僕らはまったくお似合いのカップル、本当にそうさ
いつも君が僕の眠りに入りこむ時はね。

狂態を尽くす夜がまた来ると、
しばしの間君は僕のものになり、そして
泡がはじけて、またも僕は目を覚ますことに＿
夢で起きたことでなかったらいいのに。

※：　デューク・エリントン楽団によって紹介された幻想的なバラード。手持ちのエリントン廉価版ＣＤではクレジットは書いてないものの、ジョニー・ホッジス、エリントンの前奏に続きおそらくアル・ヒブラーが歌っているものがあった。

★この行は、I feel your lips stand my heart on its head であるが、歌詞のイメージを捉えているか自信はない。
stand one on one's head というイディオムは「事を逆にする」「・・を逆の見方をする」といった意味。


作詞のドン・ジョージの最大のヒットは、古いミンストレル曲に詞をつけた「テキサスの黄色いバラ (The Yellow Rose of Texas) 」であり、ミッチ・ミラー合唱団の録音は1955年に６週にわたってナンバーワンの位置につけた。しかしながら、彼はテキサスなど知らず、ニュー・ヨーク出身であり、 I'm Beggining to See the Light をはじめとする数々のエリントンとのコラボレーションやナット・キング・コールとの共作、更に悪名高いエリントンの Sweet Man としての方が有名だろう （Reading Lyrics より。ここで言う、Sweet Man とはどのような意味かは不明）

作曲に名を連ねるホッジスはエリントン楽団のアルト・サックス奏者。1928年から生涯在籍 （自身のバンドを持った1951～55を除く） し、バリトン・サックスのハリー・カーネイと共に、エリントン楽団の音色を作りあげた人と言っていいだろう。エリントンが書いた、 Warm Valley も、ストレイホーンが書いた Day Dream も彼のために書かれたが、いずれも似たような雰囲気の作品。

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作詞： ドン・ジョージ Don George
作曲： デューク・エリントン、ジョニー・ホッジス Duke Ellington, Johnny Hodges
出典： デューク・エリントン楽団によって 1946年に紹介されたが、歌ったのは多分アル・ヒブラーと思われる。

CD, LP
● アル・ヒブラー Al Hibbler: Sings Love Song (Verve)
● シェリル・ベンティン Cheryl Bentyne : Let Me Off Uptown (Telarc)
● ジミー・スコット Jimmy Scott: ドリーム（ワーナー・ミュージック)
● サラ・ヴォーン Sarah Vaughan: In the Land of Hi-Fi (Emercy)

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2009/06/20 訳
2012/08/25 レイアウト変更等

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