ON THE BANKS OF THE WABASH, FAR AWAY

1. 'Round my Indiana homestead wave the cornfields,
In the distance loom the woodlands clear and cool.
Oftentimes my thoughts revert to scenes of childhood
Where I first received my lessons, nature's school.

But one thing there is missing in the picture,
Without her face it seems so incomplete.
I long to see my mother in the doorway
As she stood there years ago, her boy to greet.

僕のインディアナの屋敷のあたりはトウモロコシ畑が揺れ、
遠くには青々と涼しげな森林地帯が浮かび上がる。
時に僕の想いは子供の頃の光景に戻る
僕が最初に受けた授業の場所に、自然の学校に。

しかし回想のなかに一つだけ欠けているものがある、
彼女の顔がなければ完全とは思えない。
玄関口の母に会いたいと焦がれたことか
息子を歓迎しようと、彼女が立っていた何年も前の母を

[Chorus]
Oh, the moonlight's fair tonight along the Wabash,
From the fields there comes a breath of new mown hay,
Through the sycamores the candlelights are gleaming
On the banks of the Wabash far away.
ああ、今宵のウォバッシュ川の月の明るいこと、
畑から新しく刈り取られた干草の息吹が漂う、
スズカケ(sycamore)の木々を通してろうそくの灯りが
遥かなるウォバッシュ川の堤で煌いている。

2. Many years have passed since I strolled by the river,
Arm in arm with sweetheart Mary by my side.
It was there I tried to tell her that I loved her,
It was there I begged of her to be my bride.

Long years have passed since I strolled by the river,
She's sleeping there, my angel, Mary dear.
I loved her but she thought I didn't mean it,
Still I'd give my future were she only here.

僕が川に沿ってそぞろ歩いてから幾年も過ぎた、
恋人のメアリーと一緒に腕を組んだもの。
あそこだ、僕が彼女を愛していると告白したのは、
あそこだ、僕の花嫁にと請い求めたのは。

僕が川に沿ってそぞろ歩いてから何年も過ぎた、
彼女はそこに眠っている、僕の天使よ、愛するメアリー。
僕は彼女を愛したのに、彼女は僕がうそをいっていると思っていた、
今でも僕の未来はここに眠る彼女しかいない。

[to Chorus]

[コーラスへ]



＊　映画「ジョルスン物語」の冒頭で、少年時代のジョルスンがこの歌のコーラスの一節を歌っていたのが印象。ディキシー・スタンダードである「インディアナ」の歌詞は、この歌の口調と絵画的描写を参考にしたと言われる。この歌はインディアナ州の公式の州歌でもある。


曲を作ったポール･ドレッサーの弟は「アメリカの悲劇」で有名な作家セオドラ・ドライザー (Theodore Dreiser) だがドナルド・クラークの著作 The Rise and Fall of Popular Music によると、コーラス部分の作詞はドライザーが書いたものらしい。

作詞・作曲：ポール･ドレッサー(Paul Dresser) 1899

CD, LP
● モリー・ワトソン Molly Watson : Bird in the Gilded Cage


2007/10/15 訳
2012/05/20 レイアウト変更等


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