DOODLIN' (2 Lyrics)


Jon Hendrics version

電話ブースから電話をかけるとき
仕切りの壁に奇妙な落書きをするんだ
僕のカワイ娘ちゃんとデートの約束
彼女はセクシーに見えるようお化粧中
僕は待たされるのが苦にならない
だって僕は待っている間、夢中になっているからさ
落書きし続けることにさ

食堂のテーブルに席を取り食事が始まると
描き始めるのさ、テーブルクロスにね
デート相手に話していても、落書きをしてしまうんだ（doodlin' my bit)
給仕はしかめつらして、お願いですから止めてくださいって言うのさ
僕は給仕にこう言うんだ、邪魔すんなよ、
僕は落書きに忙しいのが分らないのかってね


お客様は毎日落書きをするんですか、って給仕口調で言う
お客様は夜中じゅう落書きをするんですか、そうさ給仕君の言うとおり
お客様が落書きし続けるなら私はずっとここに居ますよ
絵を描くのがうまいつもりですか、落書きは真実の解明に光を与えるのさ
そうさ僕は何をしていいか分らずこれしか出来ないのさ
このだらだら落書きは僕が唯一やりたいことなんだ
そうさまったくさ

まったく僕がみるものすべてが
落書きそのものに見えるのさ
もし僕が人生の意義について考えるようになったら
僕は鉛筆をとりだして、それから落書きを開始するのさ
だって僕にはそれが落ち着くんだ、特に
人生が本当に面倒なものだと感じたときにね

この不気味な絵はどうなってるか示してくれるのさ
不気味な心の中を、だって落書きをするとこのボケ頭が
書いたままのとおりの思考をするのさ
わけもわからず闇雲に動いてお前の考えそのものを写すのさ
瞬く間に（while copping a wink）、お前が見える遥か先に落書きがいざない
そしてお前は考えていることを描くのさ

落書きがないと僕は居所がない気分
落書きは自分の心を本当に落ち着けてくれるんだ
落書きがないと僕は大嵐の中に放り出された気分
僕が落書きをしているとあることが分るのさ
まさに僕は本当に知りたくなるのさ
僕の落書きが僕にとって何の意味があるのかをね


ついに給仕は警察に僕を逮捕させて
ベレヴュー病院に連れて行かれて検査され
ドクターは僕のボケ頭に器具を当てる始末
ドクターの検査が半ばまできたら僕は彼に落書きのことを喋ったのさ
僕に付きまとう隠れた考えを彼に示して
人の指が落書きし続けるものを介して見い出したんだ

ドクターは本当にいい人で僕にクールになれと言って
給仕を見て奴は本当に馬鹿だと言って
僕のベイビーを見て彼女を好きになって
僕に落書きさせたんだ、そうすれば彼はベイビーにつきまとえるから
彼がベイビーの体に腕を巻きつけたたら、彼をとっても驚かせたのは
ベイビーが落書きをし続けたのさ、落書きをし続けたのさ
落書きを僕たちは一日中し続けたのさ


※　doodle: 〈口語〉　（ほかのことをしながら）いたずら書き、落書きをする。意味もなく書き付ける。ぐずぐずとすごす。気ままに演奏（即興）する。

元はホレス･シルヴァーの演奏曲だが、このときは気ままな即興を意味したのかも知れない。
４年後、ランバート・ヘンドリックス＆ロスのために歌詞をジョン･ヘンドリックスが「落書き」をテーマに歌詞をつけた。
歌詞ソースはマーク･マーフィーのＬＰライナーノーツからであり、意味不明のフレーズがかなりあり適当に訳した。しかし、はじめの方は筋がとおる内容なのに、途中で心象を独白し、最後の方は取りとめもない内容になり、まさに歌詞自体がDoodlin'しているように感じる。なんとなく歌詞の感覚もアニー・ロスのTwisted に似ている。

作詞： ジョン･ヘンドリックス Jon Hendricks (1958)
作曲： ホレス・シルヴァー Horace Silver (1954)

CD, LP
● ランバート・ヘンドリックス＆ベヴァン Lambert, Hendricks and Bavan : At Basin Street East (RCA)
● マーク･マーフィー Mark Murphy : Rah (Reverside)
● サラ･ヴォーン Sarah Vaughan : No Count Sarah (Mercury)



Horace Silver version

［コーラス１］
大きな旅をするの
大きめのハンドバッグにものを詰めて
本当に素敵な旅になるはず
時間通りに着いたわ

恋人が待っている
期待いっぱいなのは
初夜を過ごすこと
結婚はとっても素敵

蜜月は愛し合うため
誰にも聞かれたくないわ
私たちが
ダラダラいちゃいちゃ(doodlin')し続けている音を

［コーラス２］
ホテルにチェックインしたの
本当に豪華だわ
どこにあるのかしら
「起こさないでください」のドアカードは

電話の呼び出しに
いらいらして
予約はしないわ
夕食の

蜜月は愛し合うため
誰にも聞かれたくないわ
私たちが
ダラダラいちゃいちゃし続けている音を

［コーラス２］

二人ともダラダラいちゃいちゃするのよ一日中
二人ともダラダラいちゃいちゃするのよ一晩中
本当にそうするのが好きなの
口論もけんかもしないで
まあ他に言うことはないわね
私たちはすっかりダラダラいちゃいちゃするだけ。
こうするのが好きなのよ二人とも



※　ジョン･ヘンドリックス版歌詞とは異なり、ここでのdoodleの意味は「時間をぐずぐず過ごす」という意味だが、性行為も暗示しているようなので「ダラダラいちゃいちゃ」と訳した。
作曲者自身が書いた歌詞でいつ書かれたのか不明だが、ディー･ディー･ブリッジウォーターのアルバム Love and Peace (1994) にいくつか詩を提供しており、この歌詞もその時に書かれたのかも知れない。

なおこちらの方が歌詞が短いのはジョン･ヘンドリックス版の歌詞はホレス･シルヴァー演奏のアドリブ･パートまで歌詞を付けヴォーカライズしたから。

作曲・作詞：ホレス・シルヴァー Horace Silver

CD, LP
● ディー･ディー･ブリッジウォーター Dee Dee Bridgewater : Love and Peace - a tribute to Horace Silver (1994)


2007/08/05 訳
2012/05/20 レイアウト変更等


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