SHALL WE DANCE

[Verse]
 We've jut been introduced,
I do not know you well.
But when the music started,
Something drew me to your side.
So many men and girls
Are in each other's arms,
It made me think
We might be
Similarly occupied.

私たちは紹介しあったばかり、
あなたのことはよく知らない。
それなのに音楽がはじまると、
何かがあなたの方に私の体を引き寄せる。
多くの男女が、
お互いの腕の中にいると、
こう思ってしまう
私たちも同じように
二人だけの世界に浸るのかもしれないと。


[Refrain]
Shall we dance?
On a bright cloud of music shall we fly?
Shall we dance?
Shall we then say "good night" and mean "good-bye?"
Or, perchance
When the last little star has left the sky,
Shall we still be together
With our arms around each other,
And shall you be my new romance?
On the clear understanding
That this kind of thing can happen,
Shall we dance?
Shall we dance?
Shall we dance?

踊りませんか？
音楽の輝く雲の上で舞い上がりましょうか？
踊りませんか？
そしてその後に「お休み」と言いましょう、それは「さよなら？」のことかしら。　
それとも、思いがけず
最後の小さな星が空に宿っていたのなら、
まだ一緒にいましょう
お互い肩を寄せ合って、
そしてあなたは私の新たなロマンスなりませんか？
そんなことが起こるかもしれないと
はっきりと了解した上で、
踊りませんか？
踊りませんか？
踊りませんか？


※　ミュージカル『王様と私』のクライマックスで、英国の未亡人アンナ（ガートルード・ローレンス）とシャム王（ユル・ブリナー）が歌い踊った心弾ませるポルカ。 『踊れば恋が始まるかもしれないけど踊りますか？』 と歌詞にあるように二人が互いに惹かれ合っていることを歌は暗示している。

ベストセラーだった Anna and King of Siam （アンナとシャム王）の舞台ミュージカル化をガートルード･ローレンスから依頼されたロジャーズ＆ハマスタインだが、彼等は最初は乗り気でなかった。無名でも才能ある者に曲を書くほうが「スター」のために書くより制約が少ないし、声域が狭く声がフラットになる癖を克服できない彼女の歌唱能力に疑問をもっていたからだ。

それでも彼等は、階級と人種の衝突というテーマに興味を示し同意することになる。彼等はガートルードのヴォーカル・レンジに合った "I Whistle a Happy Tune", "Hello, Young Lovers" などを彼女のために書いた。

更にボストンのトライアウト後、第一幕で軽快な歌が必要と感じたロジャーズ＆ハマスタインは、 South Pacific で使われなかったメロディーにハマスタインが詞をそえ "Getting to Know You" も書き足したがこの歌は劇中歌で最大のヒットとなった。（この名コンビの歌作りほとんど詞が先に書かれるのだがこれは珍しいケース）

1951年の公開からセンセーションを起こしたガートルード･ローレンスだが公演の途中で胃がんのため急死する。ロジャーズは「彼女は歌唱能力には問題があったとしてもオーラがあった。彼女の死後他の女優が演じみんな歌は上手かったけど、やはりアンナというとガーティーしか思い浮かばないんだ。」と語っている。


王様役候補だったレックス･ハリソン、ノエル･カワード、アルフレッド･ドレイクなどに断られた挙句、メリー･マーティンの推薦により抜擢されたのが当時無名のユル･ブリナー。彼はちゃんと歌えたらしいが、４年後にレックス・ハリソンが My Fair Lady でやったような語るような歌い方をして有名になり生涯の当たり役となった。スキン･ヘッドも彼のトレード･マークとしてほとんどの映画で見られるようになり、私生活で毎日２回は剃っていたとのこと。

更に彼等はオペラ風のナンバーを確保するため、王の内妻と外国特使の悲恋を描いたサブプロットに "I Have Dreamed", "We Kiss in a Shadow" なども用意したがこれらも比較的歌われている。



作詞： オスカー･ハマスタイン二世 Oscar Hammerstein II
作曲： リチャード･ロジャーズ Richard Rodgers
出典： 舞台ミュージカル The King and I (1951、邦題「王様と私」）より Gertrude Lawrence & Yul Brynner が紹介

CD, LP
● カサンドラ・ウィルソン Cassandra Wilson : カサンドラ・クロス Blue Skies (JMT)

YouTube
■　 舞台版でのシーン ： 2014年頃の公演からのものらしい。歌はLisa McCune & Teddy Tahu Rhodes

2007/02/05 訳
2012/05/20 レイアウト変更等
2017/01/06 英歌詞掲載 (PD) 等


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