夕方になり、
お茶を淹れるためにケトルをかける時、
昔の心安い思いが私の心に訪れ、
あなたの顔が見える
信じるの
そこにあなたがいると。
庭で、
バラに触れようと立ち止まり、
柔らかく甘みな感触を感じる時、
私は微笑み
そのつもりになってしまう
なぜかあなたがそこにいるかもしれないと。
私が夢を見ている時、
すると自分が起きていることに気付く
前ぶれもなく、
そして目を擦り
そして夢想する、
そして突然
私は悟る、
もう朝だと...
そして私の夢想は消えていく
まるで遠くにある夜明けの星のように、
私の愛しい夢は消えてしまった、
そして私は時々考える、
ただ一つできることがあると...
夢は本当だと思いこむことが...
そして自分に言い聞かせるの
あなたはそこにいると。
デイヴ・フリッシュバーグ
作詞のデイヴ・フリッシュバーグは、1960年代ジャズ・ピアニスト(伴奏家)としてスタートし、その後作詞・作曲それぞれをものにするソング・ライター、ジャズ歌手とキャリアを広げていった人。彼のジャズ・ボーカル・アルバムは4回グラミー賞にノミネートされたこともある。
随想風に語る身の回りの出来事や人、時にアメリカ文化や価値への批判、ひねった恋の歌など彼の歌をカテゴライズすることは難しい。ニューヨークタイムズ紙は「ジャズにおけるソンドハイム」と言い、ロンドンデイリー紙は「歌のウディ・アレン」と呼んだこともある。フリッシュバーグ自身は「時々僕の歌は、マンガっぽいけど大人のための歌さ。少なくとも老成したくない聴衆たちに歌っているつもりさ。」と語る。
彼の歌をとりあげる歌手には、カーメン・マクレー、ローズマリー・クルーニー、クレオ・レーン、ブロッサム・ディアリー、メル・トーメ、ダイアナ・クラール、トニー・ベネット、アイリン・クラールなど多くの歌手がいる。
この歌は彼には珍しいラヴ・バラード作品であり、内容も比較的分かりやすく、映画のシーンのようにイメージをとらえることが出来る。
デイブ・フリッシュバーグ主要曲
● I'm Hip (作曲はボブ・ドロー)
● Peel Me a Grape(作詞・作曲)
● The Underdog (サックス奏者アル・コーンの曲に詩をつけたもの)
● Dear, Bix (作詞・作曲、ビックス・バイダーベックへのトリビュート)
● My Attorney Bernie (作詞・作曲)
● Wheelers and Dealers(作詞・作曲)
作詞: デイヴ・フリッシュバーグ Dave Frishberg
作曲:ジョニー・マンデル Johnny Mandel (1977)
CD, LP
● コニー・エヴィンソン Connie Evingson : Songs of Dave Frishberg (Minnehaha Music)
● デイヴ・フリッシュバーグ Dave Frishberg Classics (Concord)
● アイリーン・クラル Irene Kral : Gentle Rain (Choice)
● メレディス・ダンブロッシオ Meredith d'Ambrosio : Another Time
● ピンキー・ウィンターズ Pinky Winters : いそしぎ ジョニー・マンデル作品集
● ロベルタ・ガンバリーニ Roberta Gambarini : You Are There (Emarcy)
● ロニー・ホワイト Ronny Whyte : Soft Whyte (Audiophile)
● ステイシー・ケント Stacey Kent : Dreamsville
● スー・レイニー Sue Raney : Sings Music of Johnny Mandel (Discovery)
2006/12/25 訳
2012/05/20 レイアウト変更等